【いとしのエンタメ】映画「ナチュラル・ウーマン」

「いとしのエンタメ」今週は、今日3月10日から公開の映画「ナチュラルウーマン」をご紹介しました。

© 2017 ASESORIAS Y PRODUCCIONES FABULA LIMITADA; PARTICIPANT PANAMERICA, LCC; KOMPLIZEN FILM GMBH; SETEMBRO CINE, SLU; AND LELIO Y MAZA LIMITADA

チリのサンディアゴが舞台。
ウェイトレスをしながらナイトクラブで歌うマリーナは、年上の恋人オルランドと暮らしていた。
マリーナの誕生日の夜、オルランドが自宅で突然意識を失い、急死してしまう。
最愛の人を失って呆然とするマリーナに、不躾で容赦のない差別や偏見が浴びせられる。
なぜなら…彼女はトランスジェンダーだから。

ふたりで暮らしていた部屋から追い出され、愛犬も取り上げられてしまい、葬儀にも参列させてもらえない。
マリーナの唯一の望みは、愛する人に最期のお別れを告げたい、ただそれだけだった……。

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主人公のマリーナを演じているのは、自らもトランスジェンダーの女優・ダニエラ・ヴェガ。
サンディアゴ生まれで、8歳でオペラ歌手としての才能を認められた美しい声の持ち主です。
この映画の最後にヘンデルの♪オンブラ・マイ・フという曲を歌いますが、神々しいほどの美しさです。
声も、姿も……。

言葉数は少ないけれど、マリーナには強い意志と深い愛情が感じられます。
その姿を見て、困難を乗り越えるのは自分自身だという勇気が湧いてきます。
乗り越えたからといって周りが変わるわけではない、そんなリアルさも描かれています。
都合のいいハッピーエンドではないのです。困難を乗り越えるのも、状況を変えるのも自分自身…。
マリーナが向かい風の中を前のめりに歩いていくシーンがあります。清々しいほどの前のめり!
観ているこちらの気持ちも前のめり…そんな錯覚に陥り、とても印象に残ります。
理不尽な現実を乗り越えて前を向いて歩き始めるマリーナの姿に、エールを送りたくなりますよ。

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監督:セバスティアン・レリオ
出演:ダニエラ・ヴェガ フランシス・レジェス ほか 特別出演:犬のディアブラ
2017年 チリ・アメリカ・ドイツ・スペイン 104分 スペイン語 配給:アルバトロス・フィルム
http://naturalwoman-movie.com/

~サウンドブランチ 鳥飼美紀~

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