【いとしのエンタメ】映画「チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛」

「チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛」

ℂ2017 TULIP FEVER FILMS LTD. ALL RIGHTS RESERVED.

サウンドブランチ 鳥飼美紀です。
先日、ホームセンターでレジ待ちをしていると、チューリップの球根が山盛りで売られているのが目に入りました。
園芸・ガーデニングの知識が皆無の私は、「あ、チューリップは秋に球根を植えて、そして春に花が咲くのか」と気がつきました。
チューリップの球根、たぶん1個200円もしないかと思いますが、17世紀のオランダでは、チューリップが高値で取引されていたとか。
驚くことに、球根1個が邸宅1軒分に相当するものもあり、一夜にして大富豪になることも夢ではなかった・・・。
今週ご紹介する映画は、そんな時代のオランダ・アムステルダムを舞台にした「チューリップ・フィーバー」という作品です。

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孤児として修道院で育った美しい少女、ソフィア。
彼女は成人し、富豪で有力者である商人、コルネリスに嫁ぐこととなる。
親子ほども歳の差のあるその結婚は、彼女にとっては「感謝」はあるが、「愛の」ない結婚だった。
一方、いつまでたっても子どもを授からないソフィアとの生活にコルネリスは焦りを感じ、気晴らしに夫婦の肖像画を描いてもらうことを思いつく。
友人から紹介されて、やって来たのが将来を嘱望されている若手画家のヤン。
階段から降りてくるソフィアの姿を見た瞬間、ヤンはたちまち恋に落ちてしまう。
ソフィアもまた、徐々に彼に惹かれるようになっていく・・・。

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ソフィアとヤンの禁断の恋に、使用人マリアと魚売りのウィレムの恋愛がからんで、シェイクスピアばりの思い違い・すれ違い・たくらみが描かれます。
そして、当時人々を熱狂させていたチューリップの売買が、登場人物の運命を大きく変えていくという、見ごたえのある作品です。
ハッピーエンドでも悲劇でもない結末は、新鮮に思えるかもしれません。
原作者は、17世紀のオランダに生きた画家フェルメールにインスパイアされて、この物語を書いたとか。
たしかに、たっぷり描かれる絵画の場面は、フェルメールの世界そのもので、見どころとなっています。

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原作:デボラ・モガー
監督:ジャスティン・チャドウィック
出演:アリシア・ヴィキャンデル デイン・デハーン クリストフ・ヴァルツ ホリディ・グレインジャー ジャック・オコンネル
2017年 アメリカ・イギリス 105分 配給:ファントム・フィルム R-15指定
http://tulip-movie.com/

10月6日~梅田ブルク7 シネ・リーブル神戸で公開されます。

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