【いとしのエンタメ】アメリカ映画「ライ麦畑で出会ったら」

アメリカ映画「ライ麦畑で出会ったら」

サウンドブランチ 鳥飼美紀です。
今週の「いとしのエンタメ」はアメリカ映画「ライ麦畑で出会ったら」をご紹介しました。

©2015 COMING THROUGH THE RYE, LLC ALL RIGHTS RESERVED

「ライムギ畑でつかまえて」は、ジェローム・デイヴィッド・サリンジャーの世界的に有名な青春小説です。
かつての文学少年・少女は学生時代に必ずと言っていいほど、この本に出会っているはずです。
私も例外ではなく、「青春のバイブル」として、そのタイトルは記憶の片隅にくっきりと残っていますが、実は私はこの本を読んでいないのです。
高校時代、友人に勧められて購入したものの、それだけで安心してしまい、それからの数十年ずーっと本棚に置かれたままです。
そんなわけで、私は「ライムギ畑でつかまえて」の内容をほとんど知らないのですが、この映画の主人公ジェイミーはこの本に大いに共感し、あることを実行してしまうのです。

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1969年のアメリカ・ペンシルベニア州。
冴えない高校生のジェイミーは、周囲となじめず孤独な日々を過ごしている。
そんなある日、若者のバイブル「ライ麦畑でつかまえて」に感銘を受け、演劇として脚色することを思いつく。
しかし、舞台化には作者であるサリンジャーの許可が必要だと知る。
そこで、連絡を取ろうと試みるものの、隠遁生活をする作家の居所はつかめないまま。
その最中、学校である事件が発生し、ジェイミーは寮を飛び出してしまう。
そして、演劇サークルで出会った少女のディーディーとともに、サリンジャー探しの旅に出ることを決意するのだった。

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この物語は、ジェームズ・サドウィズ監督自身の実体験がもとになっていて、ジェイミーは監督自身なのです!
サリンジャーは、晩年は一切作品を発表せず、公にも姿を見せない隠遁生活を送ったそうです。
しかし実際には、サリンジャーは町で「ジェリー」と呼ばれて親しまれ、地域に溶け込んで暮らしていたとか。
住民の間では彼の私生活を口外しないことが暗黙の了解だったようです。
そんなサリンジャーを、はたしてサドウィズ少年(ジェイミー)は探し当てることができたのでしょうか?
その答えは……映画をどうぞご覧くださいね。

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“このシーンに感動”
今回は“言葉”ではなく、“印象的なシーン”を記しておきましょう。
ジェイミーとディーディーの二人がサリンジャー探しの旅に出た時、旅の途中でトウワタの綿毛が舞う野原で、二人は色々なことを話します。
二人が戯れる周りをたくさんの綿毛が美しく飛び、その時に二人の心の距離が近づく……という象徴的なシーンで、今でも忘れられません。
ディーディーという少女はジェイミーを支える唯一の存在で、行動力と包容力があり、物事を正しく見ることのできる素晴らしい女性です。
このデーディー役をステファニア・オーゥエンという女優が好演しています。
4年前の撮影時にはまだ16歳でしたが、母のような姉のような眼差しでジェイミーを見守る演技が、心に残ります。

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監督・脚本:ジェームズ・サドウィズ 出演:アレックス・ウルフ ステファニア・オーウェン クリス・クーパー
2015年  アメリカ 97分 配給:東北新社 STAR CHANNEL MOVIES
http://raimugi-movie.com/
10月27日(土)から 、テアトル梅田 シネ・リーブル神戸で公開されます。

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