【いとしのエンタメ】「輪違屋糸里 京女たちの幕末」

明けましておめでとうございます サウンドブランチ 鳥飼美紀です。
本年も「いとしのエンタメ」を、どうぞよろしくお願いします。

さて、2019年最初にご紹介する映画は、浅田次郎原作の「輪違屋糸里 京女たちの幕末」。
「壬生義士伝」に続く、浅田文学「新選組」第二弾です。

Ⓒ2018銀幕維新の会/「輪違屋糸里」製作委員会

幕末の京都。
初期の新選組には、近藤勇と芹澤鴨という二人の局長が存在し、両派が対立を深めていた。
近藤の右腕・土方歳三に想いを寄せる、京都の花街・島原輪違屋に身を置く天神・糸里。
そして芹沢の愛人・お梅と、芹沢の腹心・平山五郎と恋仲の桔梗屋天神・吉栄。
幕末の京の色街に生きる3人の女性たちが愛したのは、新選組の志士たちだった。
やがて持ち上がる、芹澤の暗殺計画。
それは、武士でない者たちの武士になるための踏み絵ともいえる暗殺事件だった。
男たちの対立に翻弄されていく糸里、お梅、そして吉栄。
彼女たちは、それぞれの愛する男たちのために何をしたのか?
男たちに翻弄されながらも、みずからの愛を貫こうとする彼女たちの迎える結末は…。

Ⓒ2018銀幕維新の会/「輪違屋糸里」製作委員会

当時の花街では、「太夫」というのが最高級の遊女で、「天神」は、「太夫」の次の地位だったそうです。
この物語は、天神の糸里から姉のように慕われていた音羽太夫が、新選組局長・芹沢に無礼打ちされるシーンから始まります。
それは、芹沢のプライドが「太夫」という最高級位の女の存在を許せなかったから……なのかもしれません。
時代を変える男たちの陰に存在した女たちの、思いがけない強さに心打たれるシーンが幾度もあり、「女は、男たちに翻弄される哀しい境遇においても、したたかな生き方ができる」という逞しさを感じます。

Ⓒ2018銀幕維新の会/「輪違屋糸里」製作委員会

~この一言~
「約束を当てにしたら…あかん」「誰のことも恨んだら…あかん」
糸里が姉のように慕う音羽太夫の教えであり、最期の言葉です。
浅田次郎さんの作品には、こんな凛としたカッコイイ女性がよく出てきますね。
その言葉のとおりに、主人公の糸里は生きていく……愛する人との約束を当てにせず、何があっても誰のことも恨まず、自分自身を貫き通します。

1月11日(金)~神戸国際松竹、なんばパークスシネマにて公開!
原作:浅田次郎『輪違屋糸里(上・下)』(文春文庫刊)
監督:加島幹也
出演:藤野涼子 溝端淳平 松井玲奈 佐藤隆太 ほか
2018年 日本
配給:アークエンタテインメント
配給協力:エクセレントフィルムズ
http://www.wachigaiya.com/

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