【とっておきシネマ】インド映画『ヒンディー・ミディアム』
サウンドブランチ 鳥飼美紀です。
今週ご紹介した映画は、現代インドのお受験事情を笑いと涙を交えて描いた『ヒンディー・ミディアム』という作品です。
タイトルの「ヒンディー・ミディアム」とは、“ヒンディー語で授業を行う公立学校”のことを指します。
それに対して対して、“イングリッシュ・ミディアム”は英語で授業を行う私立の名門校のことだそうです。
現代のインドで、“英語”は、より良い人生をGETするための必須スキルなのだとか。
子供の将来のために、名門校で英語での教育を受けさせたいと思う“親心”が主役のハートウォーミングドラマです
インド・デリーの下町で洋品店を営むラージと妻のミータ。
将来のため、ひとり娘のピアを富裕層向けの進学校に入れることを考えていた。
親子3人でお受験コースに通い、面接のノウハウや試験のコツを学ぶ。
さらに居住地も合否に影響することを知り、高級住宅地へ引っ越しもする。
しかし、その努力もむなしく受験の結果は全滅。
どうやら親の学歴も合否を左右するらしい……。
肩を落とす彼らに、ある進学校に低所得者層の優先枠がある…という情報が舞い込む。
追いつめられたラージとミータは、優先枠での入学を狙って貧民街への引っ越しをするが……。
2017年にインドで大ヒットを飛ばしたこの作品。
どこの国の親にも共通する、子どものために…とお受験に必死になるさまが可笑しいような、悲しいような。
インドで実際にあった出来事をベースに、受験競争の悪習と社会の狂乱ぶりを描いた興味深い作品です。
監督:サケート・チョードリー
出演:イルファン・カーン サバー・カマル
2017年 インド 132分 配給:フィルムランド、カラーバード
9月6日(金)~シネ・リーブル梅田 9月13日~神戸国際松竹 で公開されます。
http://hindi-medium.jp/