【いとしのエンタメ】映画「セールスマン」
今週の「いとしのエンタメ」は映画「セールスマン」をご紹介しました。
アカデミー賞外国語映画賞受賞&カンヌ映画祭脚本賞・男優賞W受賞という作品。
ちなみに、監督のファルハディと主演女優タラネ・アリドゥスティは、アメリカの入国制限命令に抗議して、アカデミー賞の授賞式ボイコットを表明したことでも話題になりましたね。
小さな劇団に所属している仲の良い夫婦が主人公。ある日、夫の留守中、引っ越して間もない自宅で妻が何者かに襲われる。犯人を捕まえたい夫と、表沙汰にしたくない妻の感情がすれ違い、険悪になっていく。やがて犯人は前の住人だった女性と関係がある人物だとわかるが・・・その先には意外な真実が待ちかまえていた…。劇中劇として「セールスマンの死」というアーサー・ミラーの有名な戯曲が随所に挿入され、映画に豊かな奥行きを与えています。
事件をきっかけにかき乱されていく夫婦の葛藤を軸に、登場人物たちの思惑がスリリングに絡み合う心理サスペンスを味わうと同時に、イランの人々の普通の生活を、この映画を通じて知るチャンスでもあり、興味深い作品だと思います。
監督・脚本:アスガー・ファルハディ
出演:シャハブ・ホセイニ/タラネ・アリドゥスティ
公式サイト:www.thesalesman.jp
配給:スターサンズ/ドマ
2016/イラン・フランス/124分/ペルシャ語/ビスタ/原題:FORUSHANDE/字幕:齋藤敦子
6月17日(土)から、シネリーブル梅田・OSシネマズミント神戸で公開。