【いとしのエンタメ】夜明けの祈り
今週の「いとしのエンタメ」は「夜明けの祈り」という衝撃作をご紹介しました。
現代のフランス映画界を代表する監督の1人、アンヌ・フォンテーヌ監督の作品。
フランスのアカデミー賞にあたるセザール賞にノミネートされた話題作です。
第二次世界大戦末期のポーランド。赤十字の施設で医療活動を行なっている女性医師が、ある修道院で、複数のシスターが妊娠し臨月を迎えていることを知ります。
信仰と妊娠が両立しえないはずの修道院での衝撃の事実は、ソ連軍の蛮行がもたらしたものでした。
実際にあった出来事をベースに描かれていて、モデルとなったのはマドレーヌ・ポーリアックという女性医師。ポーランドのフランス赤十字で勤務中にこの事実に直面、彼女はシスターたちに医療を施しただけではなく、その心を癒し、修道院を救う手助けもしたということです。
もうすぐ終戦記念日です。
愚かで悲惨な戦争の陰で、人種や国境や敵味方の垣根を超えて、「いのち」のために尽力する人が必ずいることに救われます。
つらい内容ですが、ラストには少しだけホッとする結末が描かれています。
是非、ご覧ください。
監督:アンヌ・フォンテーヌ
出演:ルー・ドゥ・ラージュ アガタ・ブゼク アガタ・クレシャ ヴァンサン・マケーニュ ほか
2016年 フランス・ポーランド 115分 配給:ロングライド
8月5日(土)から、シネ・リーブル梅田、シネ・リーブル神戸で公開されます。
〜サウンド・ブランチ 鳥飼美紀〜