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【とっておきシネマ】フランス映画『ポトフ 美食家と料理人』

金曜の夜9時からおおくりしている、最新シネマ情報番組「とっておきシネマ」の鳥飼美紀です。
今週は、19世紀末のフランスの片田舎のシャトーを舞台に、料理への情熱で強く結ばれた美食家と料理人の物語『ポトフ 美食家と料理人』をご紹介しました。
出演はジュリエット・ビノシュとブノワ・マジメル、料理の監修にはミシュラン3つ星シェフのピエール・ガニェール、そして監督は『青いパパイアの香り』のトラン・アン・ユン監督です。

【STORY】
〈食〉を追求し芸術にまで高めた美食家ドダンと、彼が閃いたメニューを完璧に再現する料理人ウージェニー。
二人が生み出した極上の料理は人々を驚かせ、類まれなる才能への熱狂はヨーロッパ各国にまで広がっていた。
ある時、ユーラシア皇太子から晩餐会に招待されたドダンは、豪華なだけで論理もテーマもない大量の料理にうんざりする。〈食〉の真髄を示すべく、最もシンプルな料理〈ポトフ〉で皇太子をもてなすとウージェニーに打ち明けるドダン。
だが、そんな中、ウージェニーが倒れてしまう。
ドダンは人生初の挑戦として、すべて自分の手で作る渾身の料理で、愛するウージェニーを元気づけようと決意するのだが ──

かつて『青いパパイアの香り』(‘93)でカンヌ国際映画祭カメラ・ドール(新人監督賞)を受賞したトラン・アン・ユン監督が、今年この『ポトフ』で最優秀監督賞を受賞。
見どころは、もちろん料理! 何はともあれ料理! 冒頭から料理のシーンが15分以上続く!
大きな厨房で長いスカートを翻し、ウージェニーは手際よく様々な料理を仕上げていく。
ザリガニをゆでたり、魚をハーブで煮込んだり、子牛の骨付き肉をこんがりと焼いたり、畑で採れたばかりの野菜を炒めたり……。
ナイフが素材を刻む音、炒め物の油が奏でる音や鍋にワインを注ぐ音などがBGMとなって、うっとりと見惚れ、聞き耳を立ててしまう。
美食映画だけあって、そんな料理の印象がガッツリ、強烈に残る。
ユン監督の真骨頂だ。
それに加え、料理を通してリスペクトし合っているドダンとウージェニーの大人の愛が、シンプルかつ美しく描かれていく。
料理への情熱で結ばれたふたりの愛と人生を、視覚と聴覚と心でじっくり味わいたい作品。

監督:トラン・アン・ユン
出演:ジュリエット・ビノシュ ブノワ・マジメルほか
2023年/フランス/136 分
配給:ギャガ https://gaga.ne.jp/pot-au-feu/
12/15(金)Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下、シネスイッチ銀座、新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー
関西では、アップリンク京都 シネ・リーブル梅田 シネ・リーブル神戸など

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