みなさま「おばんです」山形県出身の内藤美保がお送りする「きてみで(来てみて)東北」。
この番組は東北各地の紹介と、東北弁で語る民話をお届けしています。
さて、今日紹介する東北の話題は、秋田県湯沢市で2月8日土曜と9日 日曜に行われる「犬っこまつり」です。
秋田では、何々っこと、物の名まえの後に「こ」を付けて呼ぶことが多いので、犬っこは犬のことです。
犬っこまつりは、約400年もの長い間続いたといわれる湯沢地方の民俗行事です。
1600年ごろ、白昼堂々と人家を襲う「白討(はくとう)」という大盗賊がいましたが、湯沢の殿様がこれら一味を退治し、
再びこのような悪党が現れないようにと、米の粉で小さな犬っこや鶴亀を作らせ、旧小正月の晩に、これを家の入口や窓にお供えして祈願しました。
また、夕暮れになると子どもたちが、雪で作ったお堂っこ(お堂)の中に犬っこを餅や甘酒などとともにお供えして、夜が更けるまで遊び明かす風習がありました。
これが、「犬っこまつり」の始まりとされています。
犬っこ祭りの会場には「犬っこ」と「お堂っこ」の大きな雪像がずらりと並びます。
夜になるとお堂っこの中のローソクに火が灯り、メルヘンな世界に一変します。
柳町商店街では、約1000個のローソクがともされるキャンドルナイト「千の雪灯り」が行われます。
会場には子供たちの願い事や将来の夢などが描かれたメッセージキャンドルが並び、夕方になると幾重にもなった美しい光りの輪が現れます。
闇夜にゆらゆらと浮かぶ無数の灯りはとても幻想的です。
観光客の方々も当日にメッセージキャンドルへの書き込みができるそうです。
夜にはメイン会場のステージで太鼓演奏などの演目があり、その後冬花火の打ち上げが行われます。
まつりの二日目に、雪で作られた「犬っこ神社」で愛犬を連れた観光客の方を対象に「愛犬祈願祭」が行われます。
愛犬の長寿や健康を願ってお参りしていく人も増えてワンちゃんがたくさん集まるおまつりになりました。
そのため、ドッグパークや愛犬と一緒に入れる犬っこカフェなども用意されています。
今回は秋田県湯沢市で2月8日と9日に行われる「犬っこまつり」を紹介しました。
ではここから、東北弁で語る民話をお送りします。今回は秋田県で語られていた民話「姥捨て山」です。
お話に出てくる
「どっちがうらでどっちがもと」は「どっちが上でどっちが下か」
「ちょうどコえに」は「ちょうどいいように」
「なして」は「どうして」という意味です。