こんにちは。ハニー・サウンド・マルシェ火曜日担当の藤元愛です。
長い残暑が続いていますが、みなさまいかがお過ごしですか?
早く紅葉の山を楽しみたい今日この頃ですが、今年は遅そうですね~。
残すところ2回となった「やまよもやまばなし」ですが、今回は異業種交流会アウトドア部 窪田精一郎さんに「立山」をご紹介いただきました。
立山は紅葉も有名ですね!
今回は私もご一緒させていただきましたが、紅葉でなくても素晴らしい山でしたのでぜひぜひ皆さんに行っていただきたい山です。
手軽に3000m級の山に登れるのも魅力ですよ。
さて、手軽に登れる・・・とは言ったもののアクセスは大変です。
大阪~富山まで(サンダーバード・金沢から北陸新幹線)2時間半
→富山駅~立山駅まで(富山地方鉄道)1時間5分
→立山駅~美女平(ケーブル)7分
→美女平~室堂バスターミナル(高原バス)50分
単純合計で4時間32分、実際は7時間ぐらいかかります。
車で立山駅に駐車する方法もありますが、ケーブル&高原バスは利用必須となりますのでその分時間を加味してくださいね。
ですが、室堂平にたどり着いたら目の前に絶景がドーンと見えます!
9月上旬でしたが、イワイチョウの葉の黄葉が草紅葉のように見えました。
到着したのは午後だったため、室堂平を散策。
室堂平だけでも見どころがたくさんあり、観光客も数多く来ていました。
まずは立山室堂。日本最古の山小屋で1995年に解体修理されて国の重要文化財に指定されています。
中には入れますが、撮影禁止です。立山信仰に関連したものや周りで出土したものなどが展示されています。
立山は日本三大霊山のひとつ。その信仰は古く西暦701年にさかのぼるとか。
「立山」は雄山、大汝山、富士ノ折立の三山を総称して「立山」といいますが、そのひとつ「雄山」の山頂には雄山神社があります。
雄山神社も岩峅寺にある前立社壇、芦峅寺の祈願殿、雄山神社にある峰本社の3つをあわせて雄山神社というそうです。
その麓の岩峅寺から室堂までの立山参道沿いに41体の石仏があるのだそう。
室堂山荘から歩いて10分ほどの所に立山信仰が始まったという「玉殿岩屋」があります。
佐伯有頼が黒熊と白鷹に導かれ、この洞窟に入り込んだところ、立山を開山するようお告げを受けた伝説があるのだそう。
室堂は十数万年前の火山活動でできた溶岩台地です。
火山によってできたのが「みくりが池」
晴れていたら紺碧の湖面に立山の姿が映し出されるのだそう!
2日目は宿泊した室堂山荘を後にして立山の3つの山と真砂岳に登り大走りコースで下山する周回コース。
1座目となる雄山山頂からは絶景が!
一ノ越で見えていた槍ヶ岳、笠ヶ岳といった雄峰はもちろん、薬師岳、黒部五郎岳も見ることができます。
厳かな気持ちにもなります。
雄山山頂(3003m)には雄山神社が。
ちなみに今年のお祓いは9月24日までだそう。
今回は登らなかった立山三山のひとつ別山、その向こうに極楽浄土をあらわす立山と対比して地獄を意味する剣岳も姿を現しています。
後立山連峰も見ることができ、絶景が広がり飽きさせません。
続いて2座目、立山の最高峰3015mの「大汝山」へ。
割とあっさりとした山頂です。
立山3座目の「富士ノ折立」は厳しい岩場にあるため慎重に三点確保で登ります。
標高は剣岳と同じ2999m。
富士ノ折立からは内蔵助カール源頭部まで200mほど岩場のザレた道を下ります。
そして、この内蔵助カールの雪渓に存在する氷体が氷河だと2018年に確認されています。
日本で氷河が見つかるのは珍しいのだそう!
眼下には室堂平とその向こうにそびえる大日岳も見渡せます。
真砂岳に立ち寄って雷鳥沢まで標高差570m、2.5㎞、2時間30分かけて大走りコースを下ります。
かつての立山詣でで修験者が三山駆けの下山路として利用していた道だそう。
急で歩きにくいですが、登りより下りで使う方がよさそうです。
ちなみに雷鳥沢から室堂平まで標高差約150m階段道が続きます・・・。
最後の登りはまさに修行ですよ。
今日の放送は下記アーカイブ放送から聞くことができますので、ぜひお聞きくださいね!
最後になりましたが、窪田さんには4年2か月にわたって様々な山をご紹介いただきました。
特に地質学的な面や歴史的観点から山をご紹介いただくことが多く、大変勉強になりました。
山は古くから人々の暮らしに密着したものだったと改めて感ることができ、登る楽しみ、景色を見る楽しみに加えて知識が増える楽しみも教えていただきました。
長い間、ありがとうございました!