みなさま「おばんです」
山形県出身の内藤美保がお送りする「きてみで(来てみて)東北」。
この番組は東北各地の紹介と、東北弁で語る民話をお届けしています。
今日は、これから見ごろを迎える東北のあじさいの名所を紹介しましょう。
まずは、福島県石川郡平田村のジュピアランドひらた 「 世界のあじさい園 」です。平田村は郡山市といわき市のちょうど中間のあぶくま高地にあり、ジュピアランドひらたは蓬田岳麓の自然を生かした、野外体験施設や、憩いと安らぎを肌で感じることのできる施設として造られました。「 世界のあじさい園 」は5万平方メートルの敷地に、2万7千株の人気の高い品種や新しい平田オリジナルのあじさいが約825種類植栽されています。一般的な紫や水色のほかにも濃い赤などの希少な品種もあり世界にあるほとんどの種類のあじさいを、ジュピアランドひらたで観ることができます。また、同じ時期に敷地内で隣接する「ゆり園」も見ごろを迎えます。こちらは6千平方メートルの敷地に植えられた、約3万5千本ものゆりの花が咲き誇ります。ジュピアランドひらた では6月22日土曜日から「世界のあじさい ゆりまつり」が行われます。
次は、山形県米沢市の笹野観音です。7月中旬に2千株のあじさいが境内を彩ります。笹野観音は、大同元年(806)に名僧・徳一上人によって再興されたという、たいへん古い、由緒あるところです。天保4年(1833)に火災に遭い、その10年後に再建されたのが現在のお堂で、大きな茅葺の屋根、精巧な彫刻など、この地方では希にみる壮大な建物です。なかでも竜や鳳凰の彫物はすばらしく、庄内の彫物師後藤藤吉・政吉の作と伝えられています。釈迦堂には平安末期頃に作られた木造釈迦如来坐像と、子供を亡くした親が、子の冥福を祈って納めた相良人形の千体地蔵尊があります。相良人形は、岩手の花巻人形、仙台の堤人形とともに東北三大人形の一つに数えられています。他にも、松尾芭蕉と地元俳人の句碑などもあり、文化の薫り高い寺院です。
続いて、宮城県遠田郡美里町にある山神社(やまのかみしゃ)です。6月下旬から七月中旬ごろに境内に約100種1000株のあじさいが咲き誇ります。あじさいは30年以上前から神社の権禰宜様がコツコツと収集し,丹念に育ててきました。社殿裏手には池を配した本格的な日本庭園があります。昭和初期と思われる社務所の建物と見事に調和していて、季節・天気にかかわらず、どの方向から見ても美しい姿を見せてくれます。祭神は霊験あらたかな山の女神として、古来から、縁結び・子授け・安産・子育てに御利益があることで信仰を集めており、宮城県はもちろん、東北一円、さらには関東や北海道からも多くの参拝者が訪れるそうです。庭園には池があり、朱塗りの太鼓橋がかかっていて、池の中には立派な鯉が泳いでいます。例年、7月初めに「山神社あじさいまつり」が行われます。
今回は東北のあじさいの名所を紹介しました。
ではここから、東北弁で語る民話をお送りします。今回は山形県で語られていた民話「かえる不孝」です。
お話に出てくる
「南蛮」は「とうがらし」
「おっか」は「お母さん」
という意味です。
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