みなさま「おばんです」山形県出身の内藤美保がお送りする「きてみで(来てみて)東北」。この番組は東北各地の紹介と、東北弁で語る民話をお届けしています。
今日紹介する東北の話題は、青森ねぶた、弘前ねぷた、そして、五所川原立佞武多の青森三大ねぶた祭りです。
ねぶた祭は主に青森県の各地で行われ、明かりを灯した巨大な灯籠(=ねぶた)を山車に乗せて練り歩く大変華やかなお祭りです。
その起源は奈良時代の七夕の灯籠流しだという説があり、その行事は東北地方の習慣で「眠り流し」と言われていました。
「眠り流し」とは、夏の農作業を妨げる眠気を追い払うために、灯籠・笹竹などを海や川に流す行事のことです。
それが「ねむたい」「ねぷたい」「ねぶた」に転化したものと考えられているそうです。
青森ねぶた祭は青森市中心部で毎年8月2日から7日に開催され全国から約300万人の観光客が訪れる青森市の夏の風物詩です。
ねぶたは歴史的な場面や、歌舞伎、中国の歴史小説などをテーマにして作られています。
ねぶたには厄除けの意味あいもあり、睨みを効かせた題材が多いと言われています。
今年は大型ねぶた23台が運行されます。
ねぶたの運行は「ねぶた」「囃子(はやし)」「ハネト」の三位一体で成り立っており「ハネト」と呼ばれる踊り手がねぶたの周りを取り囲み、
「ラッセラー、ラッセラー」と掛け声を上げながら踊り歩きます。
お囃子の音に合わせて元気よく飛び跳ねる姿を一目見ようと、全国からの観光客で賑わいます。
次は8月1日から7日に行われる弘前ねぷたまつりです。
青森ねぶたと大きく異なるのは、青森は人形型のねぶたで、弘前のねぷたはほとんどが扇形の扇ねぷたというところです
弘前ねぷたは三国志や水滸伝などの武者絵を題材にした、大小合わせて約80台もの扇ねぷたと人形型の組ねぷたが街を練り歩きます。
扇ねぷたのねぷた絵は、表の鏡絵の勇壮さに対して、裏の見送り絵には優美な妖艶さが要求されるようになり、大正時代以降は唐美人や虞美人を描くのが主流になりました。
最終日の7日の夜には岩木川沿いの土手を十数台の本ねぷたが運行する「ねぷた流し」や、ねぷたを炎で清め送る「なぬかびおくり」が行われ弘前ねぷたまつりのフィナーレを飾ります。
最後は8月4日から8日に行われる五所川原立佞武多(ごしょがわらたちねぷた)です。
基本的に青森ねぶたの人形と構造は同じですが立佞武多という名の通り立ち姿が、最大で高さ約23m重さ約19トンという巨大な山車が運行されることが特徴です。
祭り当日の午後6時前になると、立佞武多の館の建物の壁が開き、ゆっくりと立佞武多が外へと出てきます。
建物から20m以上の立佞武多が出てくる様子は必見です。
祭りでは3台の大型立佞武多と町内・学校・愛好会などで作られる中型、小型の15台前後のねぷたが出陣します。
今回は青森県の三大ねぶた祭りを紹介しました。
ではここから、東北弁で語る民話をお送りします。
今回は青森県で語られていた民話「とんとん、かんかん」です。
お話に出てくる「なめっこ」は「名前」、「ほだな」は「そうだな」という意味です。