【とっておきシネマ】フィンランド映画『ラスト・ディール 美術商と名前を失くした肖像』

サウンドブランチ 鳥飼美紀です。
今週は、世界の映画祭で60以上の賞を受賞している、フィンランドを代表するクラウス・ハロ監督の最新作です。
老美術商の最後の大勝負を、ともにハラハラ・ドキドキしながらご覧いただきたいと思います。

© Mamocita 2018

フィンランドの首都ヘルシンキ。
小さな美術店を営む年老いたオラヴィは、長い間家族を犠牲にし、仕事を優先して生きてきた。
近年のオンラインギャラリーに押され、そろそろ店をたたむ時期だと自覚はしていたが、もう一度名画にかかわりたいという未練もあった。
ある日、オークションハウスで一枚の“肖像画”に目を奪われる。
価値ある作品だと確信するが、絵には署名がなく、作者不明のままオークションに出品されるという。
そんな折、長年音信不通だった娘に頼まれ、問題児の孫息子・オットーを職業体験のため店で預かることになる。
オットーとともに肖像画の作者を探し始め、同時にオークションへ向け資金繰りにも奔走するオラヴィ。
オラヴィにとって最後となるであろう「運命の絵」の正体は・・・。
そして彼はその「運命の絵」を取引することができるのか・・・。

© Mamocita 2018

「掘り出し物を夢見ては、ガラクタばかりを集めている」とは、オラヴィの孫オットーの辛辣な言葉。
オラヴィはそんな孫のオットーの力を借りながら、謎の肖像画の正体を明らかにしようとします。
ただし、オットーにとっては絵画への思い入れというより、謎解きに惹かれて・・・ということなのでしょう。
オットーはなかなか抜け目のない少年・・・問題児ではあるものの、その才覚が大きくおじいちゃんの勝負に役立つのです。

© Mamocita 2018

謎に満ちた「運命の絵」によって、人生の終焉、親子の葛藤、そして主人公の最後の大勝負が描かれます。
静かな映画ではありますが、ハラハラ・ドキドキする場面が何度もあるので飽きません。
さらに、映画の中でロシアの画家イリヤ・レーピンの作ではないかとオラヴィが推測する“肖像画”も、魅力的!

© Mamocita 2018

監督:クラウス・ハロ
出演:ヘイッキ・ノウシアイネン ピルヨ・ロンカ アモス・ブロテルス
2018年 フィンランド 95分 配給:アルバトロス・フィルム クロックワークス
https://lastdeal-movie.com/
3月6日(金)~シネ・リーブル梅田、3月13日(金)~シネ・リーブル神戸で公開

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