こんにちは。ハニー・サウンド・マルシェ火曜日担当の藤元愛です。
今日の「やまよもやまばなし」はお久しぶりのご登場になりました相野駅山の会 岸本ご夫妻にお越しいただき「大台ケ原(東大台と西大台周遊)」についてお話いただきました。
大台ケ原は日本百名山・関西百名山にも数えられる東大台と、植生豊かな自然林が残る西大台に分かれています。
西大台は利用調整地区に指定されているため入山は許可制となっています。
今回はその2か所を歩かれた際のお話を伺いました!
1日目は東大台へ。
一面ササに覆われた森の中を下っていきます。いきなり下るという変則的な山です。
出発から40分ほどでシオカラ谷吊橋に到着。
吊橋の下の川はとてもきれいだったそう!河原へ降りてみるのもまた良しですね!
吊橋を渡ると登りに・・・途中シャクナゲのトンネルを通って50分ほどで人気の大蛇嵓に到着!が、人はおらず。
お二人で大蛇嵓を満喫されたそうです。
鎖があるので安全とのことですが、大蛇嵓の崖はほぼ絶壁です。
分岐まで戻り、牛石ケ原へ。ここも一面の笹原で倒木が恐竜の骨のようになっていて、まさに「白骨林」の言葉通りです。
元々は苔むした森だったそうですが、台風によりトウヒは立ち枯れ、そのあとに笹が生えて今のような山になったのだそう。
突然現れた巨大な銅像は神武天皇像。
分岐点である尾鷲辻へ。ここを右に曲がり日出ヶ岳方面へ向かいます。
途中の正木ヶ原も一面の笹原。
生えている木の幹は高さ2mくらいのところまで葉も枝もない状態。
これはディアラインと言って鹿が葉や枝を食べてしまっている高さ=約2mなのです。
長い木道の階段や展望台もあり、東大台はとても整備されています。
階段を登りきると日出ヶ岳山頂に到着!
天気がよければ山頂から熊野灘が望めるのだそう。
苔探勝路を経て駐車場に向かいます。
この苔探勝路は苔むしてはいませんが、トウヒの木が立ち並び、かつての大台ケ原の姿を見せてくれます。
登山後は翌日の西大台に備えビジターセンターでレクチャーを受講。
西大台に入るためには必須です。基本的には事前予約制ですが、当日も空いていれば参加OK。
2日目は西大台へ。
ここは利用調整地区に指定されているため許可がないと入れません。
入り口には巡視員の方がいらっしゃって立入認定書と名前の確認、マットで泥除けなどを行います。
西大台は東大台とは打って変わって“苔の森”
苔むした自然の森の中を歩いていきます。
時間の都合上すべてお話していただけなかったのですが、お写真をお借りしているので西大台についてご紹介します。
何か所か渡渉があります。
明治期に食物を育てるために開拓したそうですが厳しい自然環境で育たず、現在あるのは簡易トイレのみ。
あとは自然のままです。休憩できるようなベンチも木もありません。
途中、赤い吊橋が2か所あります。
定員は3名です。岸本さんが昭和48年に行かれた大杉谷にも同じような吊橋があったそうです。
唯一の急登であるガレ場付近。ここを過ぎると巨石が目の前に現れます。
この岩の下から水が湧き出ていて、「たたら力水」と名付けられています。
中ノ谷渓流もとても美しい川ですが、西大台は道から外れることはできませんので河原には出られません。
この日は10人が西大台に入山していたそうですが、皆さん同じように反時計回りに歩かれているので人に会うことはなかったそうですよ。
人気でハイライトの多い東大台と静かな森の西大台。
「2つの大台を歩いてこそ大台の魅力がわかる」とのこと。
行かれる際はぜひ東と西を歩いてみてくださいね!
【今回のコース】
1日目:東大台周遊
駐車場~シオカラ谷吊橋~大蛇嵓~牛石ケ原~尾鷲辻~正木ヶ原~日出ヶ岳~苔探勝路~駐車場 約8㎞ 高低差 約530m 約5時間弱
2日目:西大台周遊(反時計回り)
駐車場~大台教会~西大台出入口~中ノ谷渓流~七ツ池~開拓跡~開拓分岐~赤い吊橋~たたら力水~中ノ谷渓流木橋~ナゴヤ谷渓流木橋~出入口~駐車場 約8㎞ 高低差 約450m 約5時間
【三田からのアクセス】
中国道~近畿自動車道~南阪和道~国道169号線~大台ケ原ドライブウェイ 約3時間30分