【とっておきシネマ】日本映画『くれなずめ』

【お知らせ】
4月23日に紹介した『くれなずめ』ですが、新型コロナウィルスの感染状況を鑑み公開延期となりました。

延期は残念ですが、松井監督からメッセージが届いていますのでご紹介しますね!

松居監督からのメッセージ

「劇場の音響を整えたり、取材を受けたり、ジュースの名前を考えたり。映画を楽しんでもらうために重ねてきた時間は、なかったことにはならないって言い聞かせながらも不安で仕方なくて、誰かのせいにして、そんな誰かのせいにしてしまう自分に落ち込んで。
でも映画の神様は必ずコイツに味方をしてくれるはず、と信じていて、そうですよね神様、いや謝らなくていいですよ!

『くれなずめ』公開延期になりました。1年前から21年GWに向かってたから、率直に悔しいです。だけど色んな方法を考えて、全国一斉にコイツが息吹をあげる。それが一番遠くまで届く方法だと信じています。
だって作品は生きてるんだから。追い込まれると強いんだから。みんな健康にいてくれたら、必ず会える日が来ます。
4月29日に向けてボルテージをあげていた僕らは、少しスピードを緩めながら、でも絶対に立ち止まらないようにして、安心して会える日を虎視眈々と狙っています。GWも寂しくならずに、手に届くエンタメを楽しんでください、何か楽しい時間が届けられるようこちらも考えますね。

一つだけお願いがあります。
どうか皆さま、スケジュール帳や映画サイトなどに『くれなずめ』を予定に入れておいて欲しいです。記憶なんて頼りなくて、文明の利器は公開日を教えてくれるから。その数の分だけ、もう少し走ることができるから。
少し詩的になってしまいましたが、それぐらい許してください。ピリピリせず、許し合う世の中がいいです。
少しだけ、待っててください。
では健康で、肩の力を抜いて、また近々!

『くれなずめ』監督 松居大悟」


毎週金曜日夜9時からの最新シネマ情報番組「とっておきシネマ」、鳥飼美紀です。
今週のオススメ映画は『くれなずめ』という作品です。

タイトルの「くれなずめ」とは?
日が暮れそうでなかなか暮れないでいる状態を表す「暮れなずむ」という言葉を変化させ、命令形にした造語だそうです。
なんとも言えない愛おしい瞬間……暮れないで、ずっとこの時間が続いていてほしい……という、余韻を味わいたい気持ちのことでしょうか。
この物語は、結婚式の披露宴と二次会の間に起こる短いお話。
登場する6人の若者たちが何ともいえず愛おしく、「思う存分くれなずめ~」と思ってしまいました。

©2020「くれなずめ」製作委員会

【STORY】
久しぶりに友人の結婚式で再会した、高校時代の帰宅部の仲間6人。
いつも変なカバンを背負っている吉尾。優柔不断だが優しい彼は、仲間の中でなんとなくホッとする存在。
ヘラヘラしていて世渡り上手な欽一は、本当は誰よりも熱く、現在は劇団を主宰。
役者の明石は、乱暴で自信過剰なジャイアン気質。リーダーぶって決めたがるが、ツメが甘い。
既婚者となったソースは、賑やかしのいじられキャラで、リアクションが過剰なお調子者の後輩。
会社員の大成は、年下だがドライで、6人の中でいちばんの大人。いつも冷静で、誰よりも周りが見えている。
ネジは繊細で引っ込み思案、何を考えているかわからないことが多いが、吉尾の一番の友人。

アラサーとなったそんな6人が披露宴で用意した余興は、かつて文化祭で披露した恥ずかしいダンス。
そして披露宴はダダすべりで終わり……ダダすべり2次会までの3時間、誰からともなく学生時代に思いを馳せる。
思い出すのは、しょーもないことばかり。
ただ、彼らは認めていなかった。
ある日突然、友人が死んだことを─。

【REVIEW】
まさに青春! 友だち! 無邪気なシーンがたくさん散りばめられている。
友人の披露宴で再会した仲間6人が、二次会が始まるまでの数時間、思い出に浸る。
そのうちに、最も大切で思いがけない事実を、私たち観客は気づく。
そういえば……と、映画が始まったばかりのあのシーンで何かを感じる人もいるはず。

日常の延長の中で、何気なく「さよなら~」と言って別れた、その人と二度と会えなくなる。
まさかあの別れが最後になるなんて……そんな経験、あなたにはあるだろうか。
この物語の若者たちは、まさかそれが最後とは思わず、軽いノリで別れてしまった。
だからこそ、その後に突然知らされた友人の死をどうやって納得したらいいのかわからないままだった。
そんな思いをそれぞれ抱えている彼らは、あることをしてその事実を納得し受け入れることにする……。

「仲間の死」というテーマでありながら、とても明るい作品である。
男子高校生のおバカな行動や、同級生の真面目な女子のおっかなさ、不良上級生に対する緊張の瞬間など、笑えるシーンがふんだんにある。
観ている自分の学生時代の思い出も色々甦って、ノスタルジーも感じる。
そしてウルフルズの曲も、その曲で一生懸命恥ずかしいダンスを踊る6人も、どちらもとっても愛おしい!

監督・脚本:松井大悟
出演:成田凌 高良健吾 若葉竜也 浜野謙太 藤原季節 目次立樹
2020年 日本 96分 配給・宣伝:東京テアトル
https://www.kurenazume.com/
4月29日(木・祝)テアトル梅田 シネ・リーブル神戸などで近日公開。

※4月25日(日)から5月11日(火)まで、東京・大阪・兵庫・京都に「緊急事態宣言」が出されることが決定しました。
映画館も休業要請される可能性がありますが、宣言解除後も各劇場のWEBサイトで営業時間などを確認の上、感染予防対策をとった行動をお願いします。

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