こんにちは。ハニー・サウンド・マルシェ火曜日担当の藤元愛です。
少しずつ蒸し暑い日が多くなってきた今日この頃、いかがお過ごしですか?
我が家は猫がいますが、くっついて寝てくれなくなりました。こんなところで夏の訪れを感じます(笑)。
さて、今日の「やまよもやまばなし」は相野駅山の会 会長の佐藤さんにプライベートで行かれた「後山」をご紹介いただきました。
兵庫県宍粟市と岡山県美作市の県境にある後山は近畿百名山・中国百名山・ふるさと兵庫100山・宍粟50名山に名を連ねる山で、実は修験の山として古い歴史を持つ山です。
標高1344.6m、岡山県で最も高い山、兵庫県では3番目に高い山です。
役行者が7世紀末に開き、現在でも岡山県側の一部では女人禁制となっています。
兵庫県内にも修験の山はいくつもありますが、後山は群を抜いて50を越える行場が今も残っているのだそう。
スタートは板場見渓谷登山口。
駐車場も簡易トイレもありますが、その3㎞ほど手前にある松の木公園に車を停めることをお勧めしますと佐藤さん。
松の木公園にはきれいなトイレもありますし、林道を1時間ほど歩くことになりますが、渓谷沿いに石仏や祠もあり、見どころのある道です。
加えて松の木公園からの道は狭く、落石も多いため、オフロード車もしくは車高の高い軽自動車であれば行ってもいいかもしれません。
登山道に入ってすぐ行場らしい雰囲気に・・・。
休憩所となっている二ノ沢小屋、修験者が身を清める垢離取場、宿坊跡や後山を修験道として再興した大壁忠司記念碑などなど、見どころがたくさんある登山道となっています。
続いて小さいながらも雰囲気のある不動の滝。滝の上には石仏が安置されています。
そして金掛の行場から行場がスタート!修験道らしい大きな岩です!
大普賢岳のような大岩の下に小さな石仏が並ぶ、石小屋の不動尊。
途中、おごしきコースと一般コースの分岐に出ます。
今回はおごしきコースで後山山頂に向かいます。
途中、大きな岩がゴロゴロとした道を登っていきます。
更に登ると一般コースと行者コースの分岐に出ます。
すると20~30mはあろうかと思われる長いロープの岩場が!
長い長い急坂を四足歩行で登っていきます。
行者コースらしく、胎内くぐり、屏風岩、股のぞきなどなど修行スポットが続きます。
写真は屏風岩。縄梯子がかかっていますが、足をかけるのが難しそうです・・・。
まだまだ長いロープの付いた急坂が続きます!
格子岩(行者窟)にはたくさんの石仏が・・・。
更に長い長いロープを伝って登り切り、大覗き、熊穴を経るとようやく尾根道と合流。
なんと行場コースを登るのに約1時間!
佐藤さんが計算してくださいましたが、水平距離 800m、高低差 400m、歩行距離 900m
つまり、傾斜50% 平均斜度 26度というハードな道のり!まさに修験道らしい道です!
行者コースを終えると普通の登山道に。
山頂からは南に日名倉山、北側は三室山から植松山、西には船木山、駒の尾山への稜線、那岐山が見える抜群の眺望を楽しめます。
下山道も一般的な登山道ですが、見どころとなるのが大甑山にある「平成之大馬鹿門」。
少々刺激的なこの名前の門は京都の佛教大学の門柱として空充秋氏が作った作品。
ですが、大学の門として名称に問題ありと論争に。
その後、千種町がもらい受け、平成9年に「おごしき山」と県道を挟んだ東側にある「空山」の山頂に建柱されたのだそう。
また、佐藤さんが行かれた6月上旬はサラサドウダンも見ることができたそうです。
ピンクの小さな花がかわいらしいですね。
険しい行者コースに素晴らしい眺望、話題性ある芸術作品にお花アリ・・・と見どころ盛りだくさんの後山。
行者コースは迂回できる道もあるそうですが、修験道ということを念頭に入れてチャレンジしてくださいね!
初心者の方は一般コースをおすすめします。
【今回のコース】
板場見渓谷登山口→板場見渓谷→行者コース一般コース合流・尾根道→後山→東尾根→大甑山(おごしき山)→巻き道→板場見渓谷→板場見渓谷登山口
距離 4.2km、累計高低差 725m、標準コースタイム 約4時間
佐藤さんのブログはこちらから↓
http://dota3eien.cocolog-nifty.com/blog/2021/06/post-8d487b.html
今日の放送を下記から聞くことができます。