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【とっておきシネマ】フィンランド・スゥエーデン映画『TOVE/トーベ』

毎週金曜日、夜9時からおおくりしている最新シネマ情報番組「とっておきシネマ」の鳥飼美紀です。
今夜は、フィンランド・スゥエーデン映画『TOVE/トーベ』をご紹介しました。

© 2020 Helsinki-filmi, all rights reserved

トーベ・ヤンソンという名前を聞いて、すぐ「あ!」と思った人は相当のムーミンファンですね。
そう、彼女は日本を始め世界中で愛されるムーミンの生みの親。
1941年にフィンランドのヘルシンキに生まれ、父親は著名な彫刻家、母親は挿絵画家という芸術家の家庭で育ちました。
彼女が幼い頃、トイレの壁に落書きした鼻の長い生き物「SNORK」がムーミンの原型と言われています。
1945年にムーミン小説の第1作『小さなトロールと大きな洪水』を出版。
さらに1954年に始まったイブニングニュース紙でのムーミンコミックスの連載によりムーミンは国際的な人気を得ました。
文学、コミック、舞台、アニメなど、色々なシーンで人々を楽しませ続けるムーミンのキャラクターたち。
この作品は、そんなムーミンキャラクターと共に生きたトーベの型破りな人生を描いています。

© 2020 Helsinki-filmi, all rights reserved

【STORY】
第二次世界大戦下のフィンランド・ヘルシンキ。
戦火の中、トーベは自分を慰めるように「ムーミン」の物語を描き始める。
やがて戦争が終わると、彼女は爆撃でほとんど廃墟と化したアトリエを借り、本業である絵画制作に打ち込んでいく。
しかし、著名な彫刻家でもある厳格な父との軋轢、保守的な美術界との葛藤の中で満たされない日々を送っていた。
それでも、若き芸術家たちとのパーティーや恋愛など、様々な経験を経て、自由を渇望するトーベの強い思いはムーミンの物語とともに大きく膨らんでゆく。
そんな中、彼女は舞台演出家のヴィヴィカ・バンドラーと出会い、激しい恋に落ちる。
その瞬間から、トーベ自身の運命の歯車が大きく動き始める。

© 2020 Helsinki-filmi, all rights reserved

【REVIEW】
ムーミンの作者トーベの、30代から40代前半の出来事を中心にして描かれている。
彼女が人生をかけて愛したトゥーリッキ・ピエティラという女性が登場するのは、ほぼラスト近く。
今回の物語のメインは、政治家でありジャーナリストでもあったアトス・ヴィルタネンという男性との愛人関係。
そして舞台演出家のヴィヴィカ・バンドラ―という既婚女性との恋愛なのだ。
アトスはムーミンの親友スナフキンのモデルだという。
そしてトーベとヴィヴィカの関係は、自分たちだけに通じる秘密の言葉を話すトフスランとビフスランと言うキャラクターに投影されているのだそうだ。
さらに、後に出会いトーベの生涯のパートナーとなるトゥーリッキはトゥーティッキというキャラクターのモデルとなっているとか。
この映画によって、それらの可愛いキャラクターを生み出したトーベ・ヤンソンの人生は、まさに芸術家ならではの型破りで情熱的、そして自由なものだったと知ることができる。

監督:ザイダ・バリルート
出演:アルマ・ポウスティ クリスタ・コソネン シャンティ・ローニー ヨアンナ・ハールッティ ロベルト・エンケル
2020年 フィンランド・スゥエーデン 103分 配給:クロックワークス
https://klockworx-v.com/tove/
今日10月1日(金)~シネ・リーブル梅田 シネ・リーブル神戸などで公開

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