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【とっておきシネマ】イタリア映画『ほんとうのピノッキオ』

毎週金曜日、夜9時からの最新シネマ情報番組「とっておきシネマ」の鳥飼美紀です。

どこからともなく金木犀のほのかな香りが漂い、秋も深まりつつありますね。
まださほど寒さは厳しくなく、日中は柔らかな日差しに包まれて過ごしやすい日々が続いています。

さて、今週は児童文学の金字塔を実写化したダークファンタジー『ほんとうのピノッキオ』という作品をご紹介しました。

copyright 2019 ©ARCHIMEDE SRL – LE PACTE SAS

【STORY】

丘の上の村で暮らす孤独な木工職人のジェペット。
サクランボ親方から貰った1本の丸太から男の子の人形を作る。
すると、その人形は命を吹き込まれたかのようにジェペットを「パパ」と呼び、喋りだす。
驚きながらも息子ができたことを喜んだジェペットは、人形にピノッキオという名前を与える。
ところが、ピノッキオはジェペットの手に負えないほどやんちゃで、ジェペットのもとを飛び出して旅回りの人形劇一座の親方に捕まってしまう。
一座と共に旅回りをするピノッキオは、こわもてだが人情もろい親方に身の上話をして同情を買い、金貨5枚を貰って解放される。
ジェペットが待つ丘の上の村をめざすピノッキオだったが、その道中にネコとキツネのペテン師コンビから「金貨を増やす方法を教えてやろう」とまとわりつかれる。
そんなピノッキオの危機を救ってくれたのは、森のお屋敷に住むターコイズブルーの髪を持つ妖精。
妖精に助けられたピノッキオは何とか村に帰るが、ジェペットはピノッキオを捜すために“はるか彼方にある国”に向かったと聞かされる。
ジェペットを追って再び村を飛び出したピノッキオ……はたして愛するジェペットと再会できるのか。

copyright 2019 ©ARCHIMEDE SRL – LE PACTE SAS

【REVIEW】
1883年にイタリアで出版されたカルロ・コッローディの「ピノッキオの冒険」が原作。
100年以上にわたって世界中で読み継がれてきた、超ロングセラー児童文学であるピノッキオのお話は幾度となく映像化されてきた。
なかでも、1940年のディズニー・アニメーション版が広く親しまれていて、ピノッキオのイメージは純真で無邪気な人形として描かれている。
ところがほんとうのピノッキオは、家からも学校からも飛び出す問題児で、それゆえ、行く先々でトラブルを巻き起こすのだった!
そんな知られざる“ほんとうのピノッキオ”の映画化を実現させたのが、カンヌ国際映画祭の常連であるイタリアの鬼才マッテオ・ガローネ。
実は、わたくし鳥飼は「ピノッキオ」の物語を知らない。
嘘をつくと鼻が伸びる……というエピソードは何となく見聞きしたことがあるが、ほぼ真っ白な状態でこの映画を観た。
すると、主人公のピノッキオはちっとも良い子ではなく、どちらかというと問題児だと知らされる。
イタリアの「子ども新聞」に原作が連載された当時、ピノッキオは自らの過ちで木にくくられて死んでしまうという結末だったとか。
そんな容赦のない結末は、当時の読者である子ども達からの「ピノッキオを救って」という願いで変わったらしい。

copyright 2019 ©ARCHIMEDE SRL – LE PACTE SAS

この『ほんとうのピノッキオ』は、父と子の心温まる愛情を描きながら、貧困と社会のあり方もテーマになっている。
全編を通して描かれるジェペットの貧しさには胸が痛くなり、大人が観るファンタジーとしての深いものを感じるのだ。
ジェペットを演じるのは、『ライフ・イズ・ビューティフル』(97年)のロベルト・ベニーニ!
またしても、子どもへの愛情を精一杯注ぐ父親役を熱演している。

見どころとなる特殊メイクは、アカデミー賞を受賞したこともあるマーク・クーリエが担当。
毎日4時間かけたというピノッキオ役のフェデリコ・エラピ(8歳)の特殊メイクには、可愛らしさより哀しみが漂う。
ピノッキオが動くとキィキィ木の音がかすかに聞こえるてくるのも、彼の宿命を象徴していて、さらに哀しい……。
美しく残酷で、しかも深い……そんな大人のためのダークファンタジーを楽しんでいただきたい。

copyright 2019 ©ARCHIMEDE SRL – LE PACTE SAS

監督:マッテオ・ガローネ
出演:フェデリコ・エラピ ロベルト・ベニーニ ジジ・プロイエッティ ロッコ・パパレオ マッシモ・チェッケリーニ マリーヌ・ヴァクト
2019年 イタリア 124分 配給:ハピネットファントム・スタジオ
https://happinet-phantom.com/pinocchio/
11月5日(金)~大阪ステーションシティシネマ TOHOシネマズ西宮OSなどで公開

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