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【とっておきシネマ】アメリカ映画『トゥ・レスリー』

今週ご紹介した映画は、アメリカ映画の『トゥ・レスリー』。

宝くじで大当たりしたものの、すべてを酒に使い果たしてしまい、行き場を失くしたシングルマザーが、ある“出会い”をきっかけに人生の再起を図る物語です。

この作品、アメリカで昨年秋に単館で公開されましたが、主演のアンドレア・ライズボローの圧巻の演技が話題を呼びました。

映画を観たハリウッドの実力派俳優たちが次々と称賛し、映画批評サイトなどでも高い評価を得て、ついにはアカデミー賞®主演女優賞にノミネートを果たしました。

惜しくもオスカーは逃したけれど、痛々しいほどのリアリティ溢れるライズボローの演技に胸を打たれます。

© 2022 To Leslie Productions, Inc. All rights reserved.

【STORY】

舞台は、テキサス州西部。シングルマザーのレスリーは、宝くじに高額当選するものの数年後には酒に使い果たしてしまい、失意のどん底に陥る。

6年後、住んでいる部屋を追い出され、ほぼホームレス状態となったレスリーは、一旦は息子のジェームズを頼る。

真面目に働いて自立しているジェームズは、母親にも自立してほしいと願い、断酒を求める。

レスリーも十分わかってはいるつもりが、そこでも酒にまつわるトラブルを起こし、ついに息子からも見放される。

行き場を失ったレスリーは、かつての友人ナンシーとダッチのもとへ向かうが、やはり酒に溺れ、呆れられてしまう。

そんな中、スウィーニーという孤独なモーテル従業員との出会いをきっかけに、後悔だらけの過去を見つめ直そうとするが……。

© 2022 To Leslie Productions, Inc. All rights reserved.

【REVIEW】

みどころは、やはり主演のアンドレア・ライズボローの演技力だろう。

宝くじが当たり、とてもハイになって無邪気にはしゃいでいたレスリーが、6年後には住むところもなくトランク1つを持ち街を彷徨う。

生まれ育ったその街は、みんな幼馴染や知り合いばかりで、街中の人間がレスリーを「哀れみ」の眼で見ている。

シングルマザーであること、宝くじに当選したこと、酒におぼれて今やスッカラカン、そして最愛の息子にしたこと……すべて知られているのだ。

アルコール依存で顔も髪の毛もボロボロ、天国から地獄に転がり落ちたようなレスリーの心の荒みようを見事に体現したライズボロー。

© 2022 To Leslie Productions, Inc. All rights reserved.

そして後半では、ある出会いによって、線路わきにあるモーテルで客室の清掃係という仕事を与えられ、徐々に人間らしさを取り戻していくレスリー。

しかし、何度も浮き沈みがあるのがアルコール依存症で、抜け出るには並大抵ではない本人の頑張りと、周囲の見守りが必要なのだ。

どうしようもなく共感ゼロの女性であると同時に、観客もレスリーに立ち直ってほしいと願う気持ちが湧いて来るような、せつない演技を見せつけるライズボロー。

人生のセカンドチャレンジ……天国と地獄を味わったレスリーのセカンドチャレンジは報われるのか。

やり直すためには、本人が未来に希望を見いだすこと、そして周囲の愛と見守り、それらが揃って初めてハッピーエンドが訪れる。

監督:マイケル・モリス(本作が長編映画デビュー作品)

出演:アンドレア・ライズボロー オーウェン・ティーグ マーク・マロン アリソン・ジャネイ アンドレ・ロヨ

2022年/英語/119 分/配給:KADOKAWA

https://movies.kadokawa.co.jp/to-leslie/

6月23日(金)~全国公開 関西では、アップリンク京都 シネ・リーブル梅田 シネ・リーブル神戸

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