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【とっておきシネマ】アメリカ映画『カラーパープル』

金曜の夜9時からお送りしている最新シネマ情報「とっておきシネマ」、鳥飼美紀す。
今夜ご紹介したのは、 1985年に製作されたスティーブン・スピルバーグ監督の伝説の名作をミュージカル映画にした『カラーパープル』
製作陣には、スピルバーグはじめオリジナル映画に出演したオプラ・ウィンフリー、音楽を担当したクインシー・ジョーンズなどが名を連ねています。
原作はアメリカの作家アリス・ウォーカーの小説で、1982 年に出版されピューリッツァー賞と全米図書賞をダブル受賞しています。

© 2023 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved.

【STORY】
1900年代初め、アメリカジョージア州。
優しい母を亡くし横暴な父の言いなりとなった主人公のセリーは、父の決めた相手と結婚し、自由のない生活を送っていた。
さらに、唯一の心の支えだった最愛の妹ネティとも生き別れてしまう。
そんな中、セリーは自立した強い女性ソフィアと、歌手になる夢を叶えたシュグという2人の女性と出会う。
彼女たちの生き方に心を動かされたセリーは、少しずつ自分を愛し未来を変えていこうとする。
そして遂に、セリーは家を出る決意をするのだが、ある出来事で彼女の運命は大きく動き出す──。

主人公セリーの過酷な半生が描かれていて、間違っても楽しいとか心躍らせてくれるという物語ではない。
しかし、歌とダンスのシーンをワクワク待つような素晴らしいパフォーマンスと、登場人物の魂を吐露するような歌詞が胸を打つ。
黒人であり、さらに女性であるがために「自分の人生」を生きることが許されない主人公のセリー……。
人種差別と性差別のダブルの抑圧がのしかかっている絶望的な人生……そんなセリーの前に現われた2人の女性はとても強い。
ソフィアは、どんな男にも負けない強い意志の持ち主で、「生まれてからずっと闘ってきた」と豪語する。
シュグは歌の才能に恵まれ、牧師である父の反対を押し切って歌手になる夢を叶えた。
この2人の女性の影響力とサポートで、ついにセリーが立ち上がる日がやってくるのだ。
ミュージカルだけに、躍動感のある展開によってセリーのそれまでの辛い人生の長さを忘れさせてくれる。
物語の中で、セリーは何度も「神」に問いかける。
なぜ自分はこんな運命に甘んじなければならないのか……。
物語のラスト、セリーに神はどのような答えを示すのか。

監督:ブリッツ・バザウーレ
出演:ファンテイジア・バリーノ、タラジ・P・ヘンソン、ダニエル・ブルックス、コールマン・ドミンゴ、
コーリー・ホーキンズ、ガブリエラ・ウィルソン“H.E.R.”、ハリー・ベイリー
2023年製作/141分/G/アメリカ
配給:ワーナー・ブラザース https://wwws.warnerbros.co.jp/colorpurple/
2月9日(金)全国ロードショー
関西では、大阪ステーションシティシネマ TOHOシネマズ西宮OS  OSシネマズミント神戸など

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