2024年3月30日(土)から5月19日(日)まで、神戸市立博物館にて、特別展「Colorful JAPAN ー幕末・明治手彩色写真への旅」が開催されます。
日本の開国後、幕末から明治時代にかけて、これまで交流のなかった諸外国の人々が来日するようになりました。
未知の日本文化を目にした彼らの需要に応え、フェリーチェ・ベアト、ライムント・フォン・シュティルフリート、臼井秀三郎(うすいしゅうざぶろう)、日下部金兵衛(くさかべきんべえ)、アドルフォ・ファルサーリ、玉村康三郎(たまむらこうざぶろう)らの写真館では、日本の名所や風俗を撮影した写真を販売しました。
それらの写真はしばしば、1点1点精緻に彩色され、カラー写真と見紛うような「手彩色写真(てさいしきしゃしん)」に仕上げられて、豪華な蒔絵表紙のアルバムに綴じ込まれました。
被写体の選定、巧みな構図と美しい彩色は、現実の日本そのものではなく、東洋の神秘「JAPAN」のイメージを作り上げていきます。
本展では、幕末・明治期に撮影され、手彩色が施された写真と関連資料約150点を一堂に展観し、手彩色写真のもつ唯一無二の美を通して、時代を超えて人々を魅了する「JAPAN」の姿をご紹介します。
~構成~
プロローグ:
本展で紹介する「色の着いた写真」は全て、幕末・明治期の「手彩色写真」です。
当時はまだカラー写真が実用化されておらず、花も木も着物の柄も髪の筋も、モノクロ写真を1点1点丁寧に手作業で絵の具を塗って仕上げています。
本章では、彩色前のモノクロ写真と彩色後の手彩色写真を比較した後、日本の風景・人物・風習を撮影した手彩色写真の作例を鑑賞いただきます。
Ⅰ手彩色写真の制作:
手彩色写真を制作した写真家や、彩色作業に従事した絵付師について、実際の作業に使われた絵の具や器具などの関連資料とともに紹介します。
Ⅱ「JAPAN」の人々:
日本の人物、習俗を活き活きと伝える手彩色写真。鮮やかで精緻な色付けがなされた作品を中心に、製作者の意図を分析します。
Ⅲ「JAPAN」の風景:
手彩色写真でよみがえる、幕末~明治の風景。日本の風景を撮影した手彩色写真について、カラー写真であるかのように美しく彩色された作品から、当時の訪日外国人が特に愛着やこだわりを抱いた場所に注目します。
エピローグ:
本展の中でもとりわけ美しく彩色が施された2点の写真を紹介して、本展を締めくくります。
制作者に関する情報はありませんが、明治の手彩色写真の逸品です。
展覧会名:特別展「Colorful JAPAN―幕末・明治手彩色写真への旅」
会期 :2024年3月30日(土)~5月19日(日)45 日間
(前期)3月30日(土)~4月28日(日)
(後期)4月29日(月・祝)~ 5月19日(日)※会期中、一部作品の展示替えを行います
休館日 :月曜日、5月7日(火)※但し、4月29日(月・祝)と5月6日(月・振替休日)は開館
開館時間 :9時30分~ 17時30分 (金 、土は19時30分まで)※展示室への入場は閉館の30分前まで
会場 :神戸市立博物館(神戸市中央区京町24番地)2階南蛮美術館室・特別展示室2 ・ギャラリー・1階ホール
観覧料 :一般1,200円、 大学生600円、高校生以下無料
※神戸市内在住で満65歳以上の方は、当館券売窓口にて証明書の提示により半額
※障害のある方は障害者手帳などの提示で無料
お問合せ :078-391-0035(神戸市立博物館)
展覧会HP:https://www.kobecitymuseum.jp/exhibition/detail?exhibition=378
締切:2024年3月22日(金) 12時
ご応募は下記フォームからどうぞ。