みなさま「おばんです」山形県出身の内藤美保がお送りする「きてみで(来てみて)東北」。この番組は東北各地の紹介と、東北弁で語る民話をお届けしています。
さて、今日は、前回に続き、これから見ごろを迎える東北のあじさいの名所を紹介しましょう。
まずは、秋田県北秋田市の翠雲(すいうん)公園です。公園には9種類2500本ものあじさいが咲き誇ります。北秋田市の市の花が「あじさい」で市内の至る場所に植栽されています。翠雲公園は昭和63年にあじさい公園としてオーナー制によるあじさい植樹が行われました。一番多く植樹されている西洋あじさいの他、ガクアジサイ、エゾアジサイなどが植樹され、あじさいの種類によってそれぞれ見頃が異なるため、7月中旬から咲き始め一番遅いタマアジサイが咲く8月上旬まで、長い期間鑑賞できるのが特徴です。
次は、岩手県二戸市の天台寺です。西暦728年開山とされる東北最古刹の天台寺は、明治時代に荒廃が進み、参拝者の足も遠のきましたが、その危機を救ったのが、昭和62年に住職に就任した瀬戸内寂聴さんでした。その法話を聞こうと全国各地から人々が訪れるようになり、境内や周辺道路の整備が進みました。周辺に咲くアジサイは、瀬戸内寂聴さんが30年前に京都からアジサイを株分けして植えたものです。3年後の2028年天台寺開山1300年に向けて現在の約4000株から1万株まで増やそうと、公民連携で植樹に取り組んでいます。7月1日から26日まで「天台寺あじさい祭り」が開催されます。祭りでは俳句コンクールや写真コンテストなどが行われます。
最後は、青森県八戸市の館鼻(たちはな)公園です。公園の展望施設へつながる百段あまりの階段の両脇におよそ500株のアジサイが植えられています。館鼻公園では、ガクアジサイとホンアジサイが植えられており、ホンアジサイは丸く大きな花を咲かせ、ガクアジサイは中心に小さな花が集まり、その周りを大きな花びらが囲むような形をしています。それぞれの種類によって花の色合いや形が異なり、多様なアジサイの魅力を楽しむことができます。アジサイは6月半ばから徐々に色づき始めます。また、館鼻公園は八戸港を一望できる高台に位置しており、高さ約24mの展望台グレットタワーみなとからは八戸市街を一望することできます。
今回は東北のあじさいの名所を紹介しました。
ではここから、東北弁で語る民話をお送りします。今回は青森県で語られていた民話「洗わずのふんどし」をお送りします。お話に出てくる「雨はふねが」は「雨はふらないか」、「わの頭」は「自分の頭」という意味です。