みなさま「おばんです」
山形県出身の内藤美保がお送りする「きてみで(来てみて)東北」。
この番組は東北各地の紹介と、東北弁で語る民話をお届けしています。
さて、今日紹介する東北の話題は、福島県南会津で行われる「会津田島祇園祭」です。このお祭りは、毎年7月22日から24日まで開催される田出宇賀神社と熊野神社の祭礼です。会津田島祇園祭は日本三大祇園祭の一つに数えられ、大屋台で上演される子供歌舞伎や、神様へのお供え物を運ぶ七行器(ななほかい)行列、町中を廻る神輿渡御(みこしとぎょ)、最終日に神社の神楽殿で奉納される太々御神楽(だいだいおかぐら)など見どころの多いお祭りです。
会津田島祇園祭の始まりは、およそ800年前の鎌倉時代の文治年間に、この地の領主だった長沼宗政が、疫病を抑えるために牛頭天王スサノオノミコトを祀る祇園信仰を重んじ、田出宇賀神社で祇園祭の儀式を執り行ったことでした。このお祭りの一番の見所は、23日の早朝に行われる七行器(ななほかい)行列です。裃姿の男性と、花嫁姿の女性およそ百名の行列で神社に向かいます。七つの行器を持って氏子から神前にお供え物を献上します。行器には、お神酒を入れた角樽が三つ、赤飯を入れた足のついた行器が三つ、鯖をのせた魚台が一つです。行列に加わる40人ほどの花嫁姿の女性が列をなす光景は、「日本一の花嫁行列」とも言われています。神社に到着後、行列に参列した全員が本殿に上がり、宮司が神に供物をあげ、祝詞を奏上します。
また、22日、23日の夕方から夜に大屋台で子供歌舞伎が行われます。歌舞伎で人気の演目二つと南会津で実際に起こった出来事をモデルにした演目二つの四演目を上演します。芸場と呼ばれる町内の定められた氏子の家の前に屋台を止め、歌舞伎を一幕ずつ披露します。一幕終わると屋台に子供を乗せたまま次の芸場に移動します。次の芸場まで「オーンサンヤレカケロ」の子どもたちの声援を受けて、走って屋台を移動させるところも見どころの一つになっています。今回は福島県南会津で7月22日から24日まで行われる「会津田島祇園祭」を紹介しました。
ではここから、東北弁で語る民話をお送りします。
今回は岩手県で語られていた民話「かっぱ淵」です。
お話に出てくる
「ぬげぇ日」は「暑い日」
「ほどる」は「あったかくなる」
「馬のふね」は「馬の飼葉桶」
「ぺぁコなわらすコ」は「小さな子ども」
「むじょや」は「かわいそうに」という意味です。
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