みなさま「おばんです」山形県出身の内藤美保がお送りする「きてみで(来てみて)東北」。
この番組は東北各地の紹介と、東北弁で語る民話をお届けしています。
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さて、今日紹介する東北の話題は、宮城県大崎市の鳴子温泉郷で8月31日土曜と9月1日 日曜に行なわれる「第69回 全国こけし祭り」です。奥州三名湯のひとつに数えられる鳴子温泉郷の中心部にある鳴子温泉。ここは全国的に有名な鳴子こけしの産地でもあります。「こけし通り」と名付けられた商店街、郵便ポストや公衆電話などあちこちで鳴子こけしが出迎えてくれます。そんな「こけしのまち」で日本各地の伝統こけしが勢ぞろいする「全国こけし祭り」は、今年で69回目を迎えます。
8月30日に、こけし祭りの前夜祭的行事で「こけし供養祭」が行われます。温泉神社に集められたこけし一本一本には、製作した伝統こけし工人の思いが込められており、各家庭においても長年、愛されてきたものです。割れたり、傷ついて鑑賞出来なくなったこけしに感謝するとともに、今後のこけし業界の発展を願い全国各地から寄せられたこけしを供養する儀式です。31日と1日には鳴子小学校体育館でこけし製作や展示販売、小さいサイズのこけしの展示会などが行われます。こけしの実演販売では、伝統こけし工人が、その場でこけしの絵付けをして販売します。こけしを作る職人は「こけし工人(こうじん)」と呼ばれ、その形や模様などから、東北地方六県で十一系統に分けられています。今回はその中から津軽系、木地山系、蔵王高湯系、山形系、作並系、弥治郎系の六人の伝統こけし工人が招待されています。会場ではこけし工人さんと実際にふれあい、語らうことが出来るそうです。
「全国こけし祭り」一番の見どころはフェスティバルパレードです。こけし柄の浴衣を着た婦人会のみなさんの「鳴子踊り」や伝統こけしを模った「張りぼてこけし」に一般募集した方が入り、温泉街をパレードします。今までに見たことのないインパクトのある光景に忘れられない思い出になること間違いなしです。このように、こけしに関するイベントがもりだくさんで大勢のこけしファンの熱気に包まれる「全国こけし祭り」をぜひ、ご覧になってみてはいかがでしょう。
今回は宮城県鳴子温泉郷で8月31日と9月1日に行われる「第69回 全国こけし祭り」を紹介しました。
ではここから、東北弁で語る民話をお送りします。
今回は宮城県で語られていた民話「かえる女房」です。
お話に出てくる
「嫁ごにしてけねべが」は「嫁にしてくれませんか」
「暇けらせ」は「暇をください」
という意味です。