みなさま「おばんです」山形県出身の内藤美保がお送りする「きてみで(来てみて)東北」。
この番組は東北各地の紹介と、東北弁で語る民話をお届けしています。
今日は、東北で人気の桜の名所を紹介しましょう。
まずは、福島市渡利地区の「花見山公園の桜」です。
花見山公園は花木生産農家の集落にある個人所有の公園で農家の方が、昭和10年から長い年月をかけて雑木林を開墾し、花木を植えたのがはじまりです。
その美しい花々を多くの人に見てもらおうと、昭和34年に、無償で一般開放されて以来、地元の人や多くの観光客に親しまれています。
約5ヘクタールの花木畑には、ヒガンザクラ、トウカイザクラ、ソメイヨシノといった桜のほかに、
レンギョウ、ボケ、モクレン、ハナモモなどさまざまな花木が栽培されており、4月の最盛期にはいっせいに花を咲かせます。
5種類の散策コースがあり、訪れる時期を変えたり、コースを変えたりして花見山の違った表情を何度も楽しむことができます。
次は山形県南陽市の赤湯温泉の裏手にある「烏帽子山公園」の桜です。
置賜盆地を一望できる「烏帽子山公園」は、世界的にも珍しいエドヒガンの群生地で約160本のエドヒガンをはじめ、
ソメイヨシノやシダレ桜など、25種類、約1000本の桜が咲き誇ることから「烏帽子山千本桜」とも呼ばれています。
千本桜で、特に印象的なのが「花咲か爺さん」の人形が設置された桜です。
おとぎ話に出てくる桜の木を思わせるような見た目から「おとぎ桜」と呼ばれています。
また、全国有名桜の二世の木も多く、千本桜の大回廊を散策しながら楽しめます。
赤湯温泉街から見られる、桜が山を覆い尽くすように咲く風景は圧巻で、ライトアップされた夜桜も息をのむ美しさです。
最後は、宮城県松島町の西行戻しの松公園の桜です。
この公園は、松島海岸の後背地の高台にあります。
元々松島湾を一望できる展望地として人気のある場所ですが、特に桜の開花時期には大人気の観光スポットです。
園内の約260本のソメイヨシノのピンクの桜と青い海と緑の松のコントラストが見事です。
白衣観音がある展望台からは、桜並木と松島湾の調和が美しく、まるで名画を見ているような眺めがご覧いただけます。
西行戻しの松公園の名前の由来は、鎌倉時代の歌人西行法師が諸国行脚の折り、松の大木の下で童子と禅問答をして敗れ、松島詣でを諦めたことから付けられました。
今回は東北で人気の桜の名所を紹介しました。
ではここから、東北弁で語る民話をお送りします。今回は宮城県で語られていた民話「新徳丸」です。
お話に出てくる
「後母さま」は「再婚した義母」
「枕神」は「夢枕に立つ神様」
「ほに」は「本当に」 という意味です。