今週は、セドリック・クラピッシュ監督の最新作。一枚の絵画に隠された謎を紐解く、家族と人生をめぐる感動作『モネと時間旅行』をご紹介します。

© STUDIOCANAL – COLOURS OF TIME – CE QUI ME MEUT – Emmanuelle Jacobson-Roques
シネマエッセイ
年に数回ほどランチを共にする友人たちが何組かいる。それぞれのランチ会で、プチギフト交換をするようになったのは何時頃からだろう? ギフトと言っても豪華なものではなく、旅のちょっとしたお土産とか、デパ地下で見つけたふりかけとか、自分では買えない高級美容パックとか、ご贔屓の胡麻ドレッシングとか……。ズボラな私は「何か洒落たものを……」とグズグズ考えているうちに日が迫り、結局そのへんのごく普通のお菓子などになってしまう。先日も、元職場の仲間3人でのランチ会を計画。ズボラ鳥飼は前日になって慌てて近所の雑貨屋さんに駆け込み、アロマのアイマスクとミニ羊羹セットという意味の分からない組み合わせを持参した次第。さて、集った3人でいつものようにあれこれと物々交換をしたのだが、その中でもYちゃんがくれた『真珠の耳飾りの少女』のチケットホルダーがことのほか嬉しかった。現在、大阪中之島美術館で開催中の「フェルメール『真珠の耳飾り少女』展」に行ってきたらしい。“旬”である。私は10年以上前に神戸に来た『真珠の耳飾りの少女』を観ていたので今回は傍観しているのだが、それはそれは凄い人気だそうだ。チケットも抽選販売らしく、別の知り合いは3回応募して全て落選だったと嘆いていた。そんな貴重な展覧会グッズを貰うとテンションはおのずと上がってしまう……と同時に、そういえば美術館や博物館に行かなくなって久しいな……と気がつく。アウトプットばかりでインプット不足を痛感。心の栄養のために芸術作品を鑑賞することは大切だとわかっているのに、もう何年も美術鑑賞から遠ざかっている。反省、反省。
美術といえば、今年は印象派の巨匠クロード・モネの没後100年にあたるらしい。関西ではアサヒグループ大山崎山荘美術館で来年4月まで「クロード・モネ展」を開催中。展示作品は少ないようだけれど、会場は築100 年以上の建築物で美しい庭園が大山崎の景観と一体となった素敵な空間だ。以前、私も訪れたことがあり、喫茶室のテラスでそんな景色を楽しみながらお茶を飲んだ記憶がある。9月18日公開の映画『モネと時間旅行』は、タイトルどおりモネの有名な作品『睡蓮』『印象・日の出』などがストーリーに絡んでくる。パリとノルマンディを舞台に、現代と19世紀末のベル・エポック時代を行き来する物語だ。見どころとして、印象派の画家たちや豪華絢爛なレストラン「ル・トラン・ブルー」が過去のシーンで登場したり、また現代のシーンでは、オランジュリー美術館やオルセー美術館などでモネの絵が楽しめたりする。人生や家族について描かれるヒューマンドラマでありながらアート映画でもあるので、美術館巡りが好きな人にも魅力的な作品。芸術の秋だ!

© STUDIOCANAL – COLOURS OF TIME – CE QUI ME MEUT – Emmanuelle Jacobson-Roques

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パリで祖父と二人で暮らすセブは、恋に仕事に悩みながらも忙しい日々を送っていた。そんななか、互いに顔も知らない親族一同が集められ、彼らの先祖アデルが遺した屋敷を売ってほしいと、土地開発を進める自治体から迫られる。屋敷はノルマンディーの草原にあり、1944年から閉ざされたままだという。セブを含む4人が一族の代表に選ばれ、その屋敷を調査することになる。すると、歴史に名を刻む写真家が撮ったアデルのポートレートと、印象派の作品らしき絵画が発見される。19世紀に生きたアデルとは、いったいどんな人物なのか? そして絵画の作者とモデルは誰なのか? やがて家族の驚くべき秘密が解き明かされていく──。

© STUDIOCANAL – COLOURS OF TIME – CE QUI ME MEUT – Emmanuelle Jacobson-Roques

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監督:セドリック・クラピッシュ
出演:スザンヌ・ランドン アブラム・ヴァプレ ジュリア・ピアトン ヴァンサン・マケーニュ ジヌディーヌ・スアレム ポール・キルシェ ヴァシリ・シュナイダー
2025 年/126分/フランス
配給:セテラ・インターナショナル
https://monetojikan.com/
9月18日(金)全国公開
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