【とっておきシネマ】リリーフランキー原作『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』(2007年)

みなさん、お元気ですか。 サウンドブランチ 鳥飼美紀です。
緊急事態宣言解除となりましたが、まだまだ十分な警戒が必要です。
これからもどうぞ気をつけてお過ごしくださいね。

そして、【とっておきシネマ】のコーナーも、「お家でシネマ」をもう少し続けたいと思います。
小説が原作となっている映画の第5弾、今週はリリー・フランキーの自伝小説『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』。

原作は2005年に扶桑社から発行され、翌2006年の本屋大賞を受賞、その後新潮文庫からも発行されています。
2008年、第31回日本アカデミー賞で作品賞など5部門を受賞した作品です。
リリー・フランキーさんは、イラストレーター、作家、ミュージシャン、演出家、俳優など、すべては書ききれないほど多彩な才能の持ち主。
福岡県北九州市小倉生まれ、本名は中川雅也さんといい、それがそのままこの映画の主人公になっています。

「マー君」ことボクは、幼い頃オカンに連れられ小倉のオトンの家を出る。
それからオカンは女手ひとつでボクを育てるが、中学を出るとボクは県外の美術学校に進学し、オカンの元を離れる。
やがて美大に通うため上京したボクは、何の緊張感もない伸びきったゴムのような日々を過ごす。
そんなボクがオカンの病をきっかけに、東京にオカンを呼んで一緒に暮らそうと決意する。
15年ぶりに母と息子ふたりの生活を取り戻すが、それは束の間のことだった……。

複雑な家庭環境、母子の絆、不治の病……自伝小説によくある展開ながら、号泣するのではなくじんわり心に沁みる物語になっています。
画面を見ながら自分と家族とのあれこれを重ねてしまうのは、誰もが持っているであろう、子への愛、親への愛が素直に描かれているから。
反面、冒頭の“アバンギャルド”なシーンは松尾スズキさんの脚本ならではの展開で、髄所に小さな笑いがちりばめられています。

原作:リリー・フランキー
監督:松岡錠司
出演:オダギリジョー 樹木希林 内田也哉子 小林薫 松たか子 ほか

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