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【とっておきシネマ】フランス映画『ウィ,シェフ!』

最新シネマ情報番組「とっておきシネマ」の鳥飼美紀です。
今週は5月5日(本日)公開の2つの映画をご紹介しました。
フランス製作の『ウィ,シェフ!』とイタリア製作の『帰れない山』ですが、両作ともタイトルで背景が想像していただけるでしょう。

まずは、フランス映画『ウィ,シェフ!』
フランス語がちょっと苦⼿な移民の少年たちと、⼈づきあいが苦⼿なシェフのカティ。
実在の移民支援プロジェクトから生まれたドラマチック・キッチン・コメディを、どうぞ召し上がれ!

©Marcel Hartman

【STORY】
グルメたちを唸らせる⼀流フレンチレストランのキッチン。
実⼒主義の職場ではシェフの指⽰に「ウィ、シェフ!」と従うのがルールだ。
ところがストイックすぎるカティは、味より⾒た⽬優先の指⽰を無視して、シェフから三⾏半を突きつけられてしまう。
捨て台詞を吐いて⾶び出してはみたものの、彼⼥が⾒つけた職場は理想とは正反対で、移⺠の少年たちが暮らす⾃⽴⽀援施設だった。
料理の質より量、時間厳守がモットーの施設にはまともな⾷材も器材すらない。
不満をぶつけるカティに、施設⻑のロレンゾは彼らを調理アシスタントにするというアイデアを提案する。
フランス語がちょっと苦⼿な移民の少年たちと、天涯孤独で⼈づきあいが苦⼿なベテランシェフのカティ。
おいしい料理が繋げた絆は少年たちの将来だけでなく、⼀匹狼だったカティの世界も変えていく。

©Stephanie Branchu

【REVIEW】
移⺠⼤国フランスで、移⺠の⼦どもたちを調理師として育成する社会活動に取り組む、カトリーヌ・グロージャンという実在のシェフがモデル。
彼女が始めた取り組みは、移民の子供たちがフランスで暮らすために必要なCAP(職業適性能⼒資格)を取得させるということ。
料理の確かな腕さえ⾝につけば、フランスで安定した⽣活を⼿に⼊れることができる……そんな思いで⼦どもたちを導くのが、主⼈公カティ・マリー。
彼女は移民の子供たちに、厨房の中の仕事だけではなく、畑仕事からレストランでの給仕マナーまで教え込んでいく。
自分が持てるすべての知識と技術を伝え、少年たちを一流の料理人として育て上げようとし、少年たちも料理のおもしろさに目覚めていく。

©Stephanie Branchu

カティは、ストイックで一本気だから融通が利かずトラブルも多いが、実は彼女自身も幼い頃から孤独な人生を過ごしてきたのだった。
だからこそ、子どもたちの将来を見据えて「(日本式に言うと)手に職をつけさせる」ことに真っすぐ取り組んでいく。

©Stephanie Branchu

我々が住む日本も人口が徐々に減っていき、将来的には移民の力を必要とする時が来ると言われている。
そんな時のために、この国できちんと働き心豊かに暮らしてもらうことを前提としたプログラムを用意しなければいけないのだろうと痛感。
そう言うと、深刻な展開をイメージするかもしれないが、監督が狙っているのは社会派コメディ~ということなので、観終わった後はスッキリ爽快である!

監督:ルイ=ジュリアン・プティ
出演:オドレイ・ラミー フランソワ・クリュゼ  シャンタル・ヌーヴィ
2022年/フランス/ 97分/ 配給:アルバトロス・フィルム
https://ouichef-movie.com/
5月5日(金)から全国公開
関西では、シネ・リーブル梅田 アップリンク京都 シネ・リーブル神戸など

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