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【とっておきシネマ】日本映画『首』

金曜の夜9時からお送りしている最新シネマ情報番組「とっておきシネマ」の鳥飼美紀です。
今週のとっておきの1本は、11月23日(祝)公開の北野武監督の6年ぶり19作目の『首』
構想30年。北野監督が放つ前代未聞の“本能寺の変”をテーマに、裏切りに次ぐ裏切り、大スケールの合戦、刷り込まれた歴史観を覆す展開、まさかの黒幕……。
第76回カンヌ国際映画祭でワールドプレミア上映され、世界の度肝を抜いた衝撃作です。

ⓒ2023 KADOKAWA ⓒT.N GON Co.,Ltd.

【STORY】
天下統一を掲げる織田信長は、毛利軍、武田軍、上杉軍、京都の寺社勢力と激しい戦いを繰り広げていた。
その最中、信長の家臣・荒木村重が反乱を起こし姿を消す。
信長は羽柴秀吉、明智光秀ら家臣を一堂に集め、自身の跡目相続を餌に村重の捜索を命じる。
秀吉の弟・秀長、軍司・黒田官兵衛の策で捕らえられた村重は光秀に引き渡されるが、光秀はなぜか村重を殺さず匿う。
村重の行方が分からず苛立つ信長は、思いもよらない方向へ疑いの目を向け始めるが、それはすべて仕組まれた罠だった。
果たして黒幕は誰なのか? 権力争いの行方は? 史実を根底から覆す波乱の展開が、“本能寺の変”に向かって動き出す―。

年齢やビジュアルなどお構いなしのキャスティングが、抜群にユニークだ。
歴史的人物のキャラクターとしても、演じる俳優としても、いずれも従来のイメージを覆し斬新である。
例えば、加瀬亮演じる織田信長はこれまでも冷酷非情というイメージだが、この作品ではそれに加えて手が付けられないほど度を超した暴れ者で、狂気の人。
ただし尾張弁でわめくので威厳も凄みもなく、そのギャップが滑稽にも思える。
そんな信長の首を取る明智光秀を演じるのは西島秀俊だが、いつものカッコいい役とは違い、信長から罵倒され蹴り飛ばされる哀れな役だ。
しかも、遠藤憲一演じる裏切り者・荒木村重とはただならぬ関係という衝撃っぷり。
この作品のタイトルは「首」だが、物語の中で、たくさんの首が飛ぶ。あっけなく飛ぶ。
戦国時代の武将は、この「首」にたいそう執着する。
戦に勝利したとしても、敵の大将の首を見ないことには納得しない、安心できない。
命がけの駆け引きや騙し合いで勝ちぬいた、その証拠としての「首」。
しかし、百姓から成りあがった秀吉は「首」に執着しない。
その「首」の取り合いを、壮大なスケールと衝撃的ともいえるキャラクターで笑い飛ばしながら展開していく北野武監督ならではの作品。
想像の翼ならぬ、妄想の翼でぶっ飛んだ“本能寺の変”を堪能していただきたい。

監督・脚本・編集:北野武
原作:北野武『首』(角川文庫/KADOKAWA刊)
出演:ビートたけし 西島秀俊 加瀬亮 中村獅童 木村祐一 遠藤憲一 勝村政信 寺島進 桐谷健太 浅野忠信 大森南朋 六平直政 大竹まこと 津田寛治 荒川良々 寛一郎 副島淳 小林薫 岸部一徳
2023年製作/131分/R15+/日本
配給:東宝、KADOKAWA https://movies.kadokawa.co.jp/kubi/
11月23日(祝)全国公開
TOHOシネマズ梅田 大阪ステーションシティシネマ OSシネマズミント神戸 イオンシネマ三田ウッディタウンなど

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