みなさま「おばんです」山形県出身の内藤美保がお送りする「きてみで(来てみて)東北」。この番組は東北各地の紹介と、東北弁で語る民話をお届けしています。
さて、今日は、これから見ごろを迎える東北のあじさいの名所を紹介しましょう。
まずは、福島県二本松市のあじさい寺として知られている高林寺です。
寺には県内外から、花の咲く時期には、沢山の人々が訪れます。
境内周辺には約30種類五千本のあじさいが植えられていて、毎年6月下旬から7月中旬にかけて、青・紫・白・ピンクの 美しい花を咲かせます。
先代住職が、勾配のある裏山の草を刈り、斜面を覆うよう一面にアジサイを植えたので「アジサイの海のよう」と例える人もいるそうです。
高林寺周辺の市道には、あじさいロードが整備され、約1万株ものあじさいが植えられています。
通路には背の高いあじさいが多く、あじさいの花の下を潜り抜けるように進みます。
街中で見かけるようなあじさいとはまた違ったアングルであじさいが楽しめます。
次は、山形市の村木沢地区にある「出塩文殊堂」(でしおもんじゅどう)です。
「あじさい寺」とも呼ばれ、例年六6月下旬から7月中旬に約40種類の紫陽花が咲き誇ります。
出塩文殊堂は約1200年前に弘法大師が開いたとされる古刹です。
お堂まで続く参道は505mあり、情緒的な雰囲気の中、青色や紫色など色とりどりの紫陽花を楽しむことができます。
静かな山の中、石段や石畳でできた参道を歩きながらゆったりとあじさいを愛でる時間が過ごせます。
また、時期に合わせて毎年「むらきざわあじさい祭り」が開催され、日没後のライトアップなどが行われます。
参道途中にある「文殊様の夫婦杉」は、元は二本だった木が合わさって一本になった珍しい杉の木で、昭和43年に山形市指定の天然記念物になりました。
続いて、宮城県「仙台のあじさい寺」として親しまれ、平日休日問わず、大勢の観光客が訪れる程の人気観光スポット「資福寺」です。
仙台城下町の北の守りとされていた北山五山と呼ばれる五つの仏閣のうちのひとつで、歴史のある寺院です。
6月下旬になると、境内に植えられた約1200株のあじさいを見ようと、毎年多くの観光客が訪れます。
特に有名になっているのが山門までの参道で、階段の両脇から溢れ出てくるように咲く背丈ほどの美しいあじさいの花がしっとりとお出迎え。
そして境内のあちらこちらであじさいが楽しめます。
例年、参拝客のために、この季節だけ境内に休憩所が設けられます。お茶席でひと休みしつつ、のんびりとした時間が楽しめます。
今回は東北のあじさいの名所を紹介しました。
ではここから、東北弁で語る民話をお送りします。今回は山形県で語られていた民話「かえる不孝」です。
お話に出てくる「南蛮」は「とうがらし」、「おっか」は「お母さん」という意味です。