みなさま「おばんです」山形県出身の内藤美保がお送りする「きてみで(来てみて)東北」。この番組は東北各地の紹介と、東北弁で語る民話をお届けしています(再生ボタン▶を押すと番組が始まります)
さて、今日紹介する東北の話題は、11月5日 水曜まで山形県南陽市の中央花公園で行われている「第113回 南陽の菊まつり」です。
南陽の菊づくりの歴史は、17世紀初期の上杉藩時代から始まり、明治末期から大正にかけて、「菊」の風格を慕う人々が増え、大正元年(1912)に初めて菊人形が宮内の料亭に飾られ、翌年には第1回の菊花品評会が開かれました。
菊人形を飾る「菊まつり」としては、全国一の歴史を誇り、その技は菊人形師の菊地家に代々継承され、現在は三代目の菊地直哉氏が南陽の菊人形を手掛けています。
1世紀以上に渡り継承されてきた菊人形師の技と、長年積み重ねた栽培技術を誇る「南陽菊花会」を有する南陽市は、「菊のまち」をキャッチフレーズに掲げており、「菊」が市の花に制定されています。花公園特設会場では、伝統的な大菊三本立て等が会場内に並びます。
花公園会場の目玉になる菊人形は、人気の江戸歌舞伎から「娘道成寺」「暫」の場面が設置されています。
人形の装束に菊の花が使用され、繊細な配色や色のコントラストが美しく一体ずつ手づくりで制作されています。
10月末には菊花品評会が開催され、出品者は、その日に満開になるように一年間にわたり菊の栽培を行っています。
南陽菊花会が丹精込めて栽培した菊花が並び、華麗に咲きそろった菊花は見る人に感動を与えてくれます。
また、菊の伝承事業の一環として、菊花会の協力のもと、地元小中学生が菊の花の栽培体験を行い、その菊の花が菊まつりで披露されます。
他にも、玉菊の販売や物産展、菊見茶会、会場内フォトコンテストなどさまざまなイベントが行われます。
今回は山形県南陽市で11月5日まで行われている「第113回 南陽の菊まつり」を紹介しました。
ではここから、東北弁で語る民話をお送りします。
今回は山形県で語られていた民話「話千両」です。お話に出てくる「たがいで」は「持って」、「ほんに」は「本当に」、「おっか」は「妻」という意味です。