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エンターテインメント

【とっておきシネマ】日本映画『私をくいとめて』

毎週金曜日、夜9時からおおくりしている「とっておきシネマ」の鳥飼美紀です。
今週は、綿矢りさ原作、大九明子監督・脚本、のん主演の『私をくいとめて』という作品をご紹介しました。

©2020『私をくいとめて』製作委員会

珍しく若者の恋愛映画を選んだのは、このおかしくも魅力的な『私をくいとめて』というタイトルに惹かれたのです。
「くいとめる」とは「押しとどめる」ということ。
主人公は、誰かに押しとどめてもらわないといけないほど突っ走っているのか……と興味津々。
そして、脳内に“もう一人の自分”がいるという主人公に、シンパシィを感じたことも否めません。
たまには若者の恋愛映画もいいな……と思わせてもらった作品です。

【STORY】
黒田みつ子、31歳。
長らく彼氏のいない時期が続いているが、会社では気の合う先輩や出来る上司に恵まれ、快適なおひとりさまライフをエンジョイしている。
実は彼女の脳内には、もう一人の自分“A”が存在していてた。
人間関係や身の振り方に迷ったときは、“A”に相談するといつも正しいアンサーをくれる。
それゆえの充実したおひとりさまライフなのだ。
何かが足りないのはわかっているけれど、決定的に不足しているものはないみつ子の日常に、ひさびさに恋の兆しが!
それは取引先の営業マンで、多田くんという年下の真面目男子。
しかし、30代の恋は20代の頃のようにうまく進まず、もどかしい現実が……。

【REVIEW】
みつ子の脳内に棲む「もうひとりの自分」あるいは「相談役」の”A“。
部屋の中だろうが道を歩いている時であろうが、みつ子とAは普通に会話する。
もう一人の自分という設定だけれど、声は男性でとてもきちんとしているから、まるで執事のよう。
私も、あんなふうに冷静沈着に日々正解を教えてくれる「もう一人の自分」なら、欲しい!
何を隠そう、私にも脳内にもう一人の自分はいるが、声はたぶん私の声で、しかも命令口調である。
劇中、「Aは絶対に私を傷つけないもんね~」とみつ子が言う。
これか!と思った。
最近の若者は、傷つくことをひどく怖れる傾向にあるような気がする。
以前に深く傷ついたりしたのかな? だからおひとりさまが快適なのかな? と、こちらは察する。
色々なことに遭遇して、心が傷ついて、それからが人生の勝負だよ……と言ってあげたい。

楽しかったのは、みつ子の部屋のインテリアだ。
作原文子さんというインテリアスタイリストが担当している。
みつ子が美術サークル出身ということを踏まえた色遣いや家具・小物などのセレクトにセンスが光る。
このインテリアについては作品の公式サイトにリンクがあるので、興味のある方は是非覗いてみてほしい。
また、大瀧詠一の名曲が面白い使われ方をしているのも必見!
のんのストレートな演技の巧さに驚き、若者の恋愛を優しい目線で見た自分自身にも驚いてしまった作品である。

原作:綿矢りさ『私をくいとめて』(朝日文庫)
監督・脚本:大九明子
出演:のん 林遣都 臼田あさ美 若林拓也 前野朋哉 山田真歩 片桐はいり 橋本愛
2020年 日本 133分 配給:日活
https://kuitomete.jp/
今日12月18日(金)から、テアトル梅田 シネリーブル神戸 TOHOシネマズ西宮OSなどで公開が始まっています。

新型コロナウィルスの感染拡大が続いています。
各劇場の感染予防対策を確認の上、どうぞ無理のない範囲でご鑑賞ください。

番組へのメッセージは、メールでお待ちしています。
honey@fm822.com
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