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【ゲスト】3月26日(火)15時台 兵庫陶芸美術館から学芸員のマルテル坂本さん 特別展「フィンランド・グラスアート-輝きと彩りのモダンデザイン-」の見どころ

3月26日(火)15時台は、兵庫陶芸美術館から学芸員のマルテル坂本さんをお迎えして、現在開催中の特別展「フィンランド・グラスアート-輝きと彩りのモダンデザイン-/ ムーミンの食卓とコンヴィヴィアル展-食べること、共に生きること-」の特徴や見どころをお聞きしました。


ティモ・サルパネヴァ 《カヤック[3867]》 1954年 イッタラ・ガラス製作所 コレクション・カッコネン Photo:Rauno Träskelin

グラスアート(Glass Art)とは、プロダクトを含むガラス作品全般を意味します。
日本ではガラスと呼んでいますが、その語源となったオランダ語や英語ではグラスと発音します。
フィンランドに最初のガラス製作所ができたのはスウェーデン支配下の1681年ですが、本格的なガラス製造が始まるのは18世紀半ばになってから。
1793年に設立されたヌータヤルヴィ・ガラス製作所を草分けとし、1809年のロシアへの併合後、1881年にイッタラ、1889年にカルフラ、1910年にリーヒマキなどの老舗ガラス製作所が相次いで設立されました。
転換期となるのは、1917年にロシアから独立後、モダニズムの推進とともに、ガラス製作所でデザイナーが起用され、ガラスのデザインにもフィンランドらしさが芽生えた1930年代。
そして、戦後の1950年代には、卓越した創造性を持つデザイナーたちが熟練の職人たちとの協働により、次々と新しく独創的な造形に挑戦し、フィンランドがデザイン大国として国際的な名声を得る、その象徴的存在として注目を集めました。

アルヴァ・アアルト 《サヴォイ[9750]》 1937年 カルフラ/イッタラ・ガラス製作所 コレクション・カッコネン Photo:Rauno Träskelin

1930年代から現代まで、フィンランドを代表する8名のデザイナーや作家たちが、「アートグラス」と銘打って制作した芸術性の高いプロダクト、あるいはユニークピース(1点物)に焦点を当て、フィンランド・グラスアートの系譜を辿る展覧会です。
フィンランドのガラスについては、これまでプロダクトを中心に紹介されることが多く、アートグラスに特化した展覧会は日本で初めてではないかと思います。
出品作品はすべて、フィンランドの「コレクション・カッコネン」よりお借りしています。
キュオスティ・カッコネン氏は、フィンランドの芸術作品を幅広く収集されており、特にガラスや陶磁器のコレクションは高い質を誇ります。
いずれの作品にもフィンランドの風土や国民性が反映され、ガラスという素材の新たな魅力を発見するとともに、フィンランド固有の自然観や美意識にも触れることができます。

フィンランドはスウェーデン、ノルウェー、ロシアと国境を接する北欧の国。
首都ヘルシンキには18世紀の要塞スオメンリンナ、ファッショナブルなデザイン地区、数多くの博物館や美術館があります。
(フリーペーパー「HONEY vol.69」)


ギャラリートークがあります!
3月30日(土)、4月13日(土)、4月27日(土)、5月4日(土・祝)、5月18日(土)
いずれも11:00から1時間程度(観覧券が必要です)

会期は5月26日(日)まで。

マルテル坂本さんからのリクエスト曲はイーグルスの“Desperado”でした


ハニーFMポッドキャストで配信放送しています。(再生ボタン▶を押すと番組が始まります)

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