みなさま「おばんです」山形県出身の内藤美保がお送りする「きてみで(来てみて)東北」。
この番組は東北各地の紹介と、東北弁で語る民話をお届けしています。
今日紹介する東北の話題は、山形県の「置賜さくら回廊」です。
置賜さくら回廊は、山形県南部の置賜盆地に位置し、赤湯温泉~白鷹町までをつなぐ山形鉄道フラワー長井線沿線の桜の名所約四十三キロメートルの観光ルートです。
起点は山形県南陽市の赤湯駅で、長井市の長井駅が中間点、そして、白鷹町の荒砥駅が終点です。
置賜さくら回廊には、樹齢千二百年余りの古木や名木、巨木といった古典桜の名所が二十か所ほど点在しているのが特徴です。
長井市の草岡の大明神ザクラは、国指定天然記念物で個人宅に植えられた桜としては国内最大級の大きさです。
伊達政宗が鮎貝の初陣で敗北を喫した際に、この桜に身を隠し生き延びたという伝説があり、後に家臣の横山勘解油(かげゆ)を遣わせ、手厚く保護にあたらせたという話も残っています。
地元では春の種まきの時に桜が開花することから、古くから「種まき桜」と呼ばれ親しまれてきました。
同じく長井市の伊佐沢の久保ザクラは国指定天然記念物で日本有数のエドヒガンの古木です。
坂上田村麻呂と地元の豪族の娘お玉との悲恋の伝説が残っています。
江戸時代には枝の広がりが四反にも及んでいたことから、四反桜(よんたんざくら)とも呼ばれていました。
ここで置賜さくら回廊ルートの市と町を紹介しましょう。南陽市は、山形県のぶどう発祥の地と言われていて、ぶどうの産地と同時にワインの産地でもあります。
南陽市のワイン醸造の歴史は古く、明治なかばぐらいからはじまりました。
ぶどうの産地ならではの特色あるワインを出荷しています。長井市は、競技用けん玉の生産量が日本一のまちです。
長井駅前の「けん玉ひろばSPIKe(スパイク)」という施設では、けん玉有段者の管理人の方が常駐しており、いつでも誰でもけん玉を楽しむことができます。
この施設では、けん玉教室、けん玉の級や段位の検定と認定、限定のけん玉やけん玉ホルダーの販売をしています。
白鷹町は昔から各集落に一軒以上「そば屋」という屋号を持つ家があり、自宅を店として開放し、ひっそりと営業していたスタイルが原点となっていることから、
「隠れ蕎麦屋の里」と言われるようになりました。紹介されている六店舗のこだわりの手打ちそばが味わえます。
置賜さくら回廊では地元のかたとのふれあい、澄んだ空気、美味しい食事、あたたかみのある地元ガイドのお話などが楽しめるウォーキングやサイクリングの企画が用意されています。
今回は山形県の「置賜さくら回廊」を紹介しました。
ではここから、東北弁で語る民話をお送りします。今回は山形県で語られていた民話「つる女房」です。
お話に出てくる
「なんぼもなんぼも」は「いくつもいくつも」
「なじょして」は「どうやって」という意味です。