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兵庫陶芸美術館で開催中の特別展「フィンランド・グラスアートー輝きと彩りのモダンデザインー」

3月に発行したフリーペーパー「HONEY vol.69 春号」掲載の陶芸物語。
今回は、兵庫陶芸美術館で開催中の特別展「フィンランド・グラスアートー輝きと彩りのモダンデザインー」を特集しています。
誌面では、学芸員のマルテル坂本さんに特別展の特徴や見どころをお聞きしています。


ティモ・サルパネヴァ 《カヤック[3867]》 1954年 イッタラ・ガラス製作所 コレクション・カッコネン Photo:Rauno Träskelin

グラスアート(Glass Art)とは、プロダクトを含むガラス作品全般を意味します。日本ではガラスと呼んでいますが、その語源となったオランダ語や英語ではグラスと発音します。フィンランドに最初のガラス製作所ができたのはスウェーデン支配下の1681年ですが、本格的なガラス製造が始まるのは18世紀半ばになってから。1793年に設立されたヌータヤルヴィ・ガラス製作所を草分けとし、1809年のロシアへの併合後、1881年にイッタラ、1889年にカルフラ、1910年にリーヒマキなどの老舗ガラス製作所が相次いで設立されました。

転換期となるのは、1917年にロシアから独立後、モダニズムの推進とともに、ガラス製作所でデザイナーが起用され、ガラスのデザインにもフィンランドらしさが芽生えた1930年代。そして、戦後の1950年代には、卓越した創造性を持つデザイナーたちが熟練の職人たちとの協働により、次々と新しく独創的な造形に挑戦し、フィンランドがデザイン大国として国際的な名声を得る、その象徴的存在として注目を集めました。

ー展覧会の特徴は?
1930年代から現代まで、フィンランドを代表する8名のデザイナーや作家たちが、「アートグラス」と銘打って制作した芸術性の高いプロダクト、あるいはユニークピース(1点物)に焦点を当て、フィンランド・グラスアートの系譜を辿る展覧会です。フィンランドのガラスについては、これまでプロダクトを中心に紹介されることが多く、アートグラスに特化した展覧会は日本で初めてではないかと思います。出品作品はすべて、フィンランドの「コレクション・カッコネン」よりお借りしています。キュオスティ・カッコネン氏は、フィンランドの芸術作品を幅広く収集されており、特にガラスや陶磁器のコレクションは高い質を誇ります。いずれの作品にもフィンランドの風土や国民性が反映され、ガラスという素材の新たな魅力を発見するとともに、フィンランド固有の自然観や美意識にも触れることができます。

アルヴァ・アアルト 《サヴォイ[9750]》 1937年 カルフラ/イッタラ・ガラス製作所

ー見どころは?
デザイナーや作家たちが、ガラス製作所の制作現場に立会い、高い技術力を誇る一流の職人たちとの協働作業を重ねて生み出された当時のヴィンテージピース、あるいは現在活躍中の作家たちの近作まで、美しく、ユニークなガラス作品が一堂に会します。現在も残るイッタラが掲げているのは、「使い捨て主義に反する永遠のデザイン」。今日まで色褪せない「フィンランド・デザイン」の礎から黄金期を創り上げた偉大なデザイナーたち、そして、そのDNAを受け継ぐ作家たちの様々な試みや思索、世界観が、ガラスを通じて浮かび上がってきます。ガラスならではの光と影の競演も見どころの一つ。是非、会場にてご体感いただければと思います。

ギャラリートーク
3月30日(土)、4月13日(土)、4月27日(土)、5月4日(土・祝)、5月18日(土)
いずれも11:00から1時間程度(観覧券が必要です)

会期は5月26日(日)まで。

詳しくは兵庫陶芸美術館のホームページ https://www.mcart.jp/ をご覧ください。

HONEY vol.69 春号

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