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きてみで東北

【内藤美保のきてみで東北】12月21日(土)配信 青森県津軽半島を走る津軽鉄道「ストーブ列車」

みなさま「おばんです」山形県出身の内藤美保がお送りする「きてみで(来てみて)東北」。
この番組は東北各地の紹介と、東北弁で語る民話をお届けしています。

さて、今日紹介する東北の話題は、青森県の津軽半島を走る津軽鉄道「ストーブ列車」です。

日本最北端の私鉄「津軽鉄道」は青森県の奥津軽を走る総距離約20.7kmのローカル線です。
津軽半島の玄関口・五所川原市から太宰治の出身地・金木駅などを経由して、中泊(なかどまり)町までをつないでいます。
ストーブ列車は、津軽鉄道で冬季限定で運行されている観光列車で、その名の通り列車内にストーブが設置されていて寒さ厳しい津軽平野をレトロな車両が駆け抜けます。

ストーブ列車が登場したのは昭和5年。
津軽鉄道全線が開通した年の12月から運行がスタートしました。
客車を温める昔懐かしいダルマストーブや津軽弁のアテンダントによる心温まるおもてなしに、鉄道ファンのみならず国内・海外の観光客からも人気の列車です。

ストーブ列車の始発駅「津軽五所川原駅」は、JRが発着する五所川原駅のすぐ隣に建っています。
昭和の時代を思わせるレトロな外観で、中も懐かしさを感じられる造りになっています。
先頭車両は、地吹雪にも負けないディーゼル機関車。名物のダルマストーブは、丸くてかわいらしい形。一車両に二台あり、屋根まで煙突が伸びています。
ときおり車掌さんがストーブの小窓を開けて、燃料の石炭をくべていきます。昭和の頃にはたくさん見られたこんな光景も、今では珍しくなりました。

ストーブの火が付いた車内はポッカポカでとても暖かいそうです。
車内販売で名物の「ストーブ酒」と「スルメ」。
買ったスルメは、ダルマストーブの上で炙ってもらえます。
焼きたてのスルメと冷えた日本酒を片手に、のんびり列車旅を満喫できます。
ストーブ列車は片道約50分、運行は1日3往復で3月31日まで運行されます。

また、金木駅で途中下車し、文豪・太宰治が育った金木町で、太宰ゆかりの名所巡りも楽しめます。

幼少の太宰治が過ごした「斜陽館」は、名士だった太宰治の父が明治の終わりに建てた大豪邸で、木造二階建て和洋折衷の入母屋造り。
家の中の至るところに、青森ヒバが贅沢に使われています。
国の重要文化財に指定され、明治期の木造建築物として歴史的にも貴重な建物です。
他にも「太宰治 疎開の家 (旧津島家新座敷)」や喫茶店「駅舎」などの名所があります。

今回は青森県の津軽半島を走る津軽鉄道の「ストーブ列車」を紹介しました。

ではここから、東北弁で語る民話をお送りします。今回は岩手県で語られていた民話「ぬか餅と地蔵さん」です。
お話に出てくる
「若水」は「正月に神棚に供える水」
「ごっつおになった」は「ごちそうになった」
「あっとでぇ」は「ああ尊い」
「おあげんせ」は「食べてください」
「ぼっていった」は「追っていった」という意味です。

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