みなさま「おばんです」山形県出身の内藤美保がお送りする「きてみで(来てみて)東北」。この番組は東北各地の紹介と、東北弁で語る民話をお届けしています(再生ボタン▶を押すと番組が始まります)
今日は先週に引き続き、これから見ごろをむかえる東北の紅葉を紹介しましょう。
先ずは、宮城県仙台市秋保町の秋保大滝です。
秋保大滝は名取川上流部にあり、落差55m、幅6mで、流れ落ちる滝の音が5~6km先まで聞こえるといわれています。
諸説ありますが、日光の「華厳の滝」、熊野の「那智の滝」と日本三大名瀑の一つに数えられているそうです。
展望台の滝見台からは秋保大滝が見下ろせます。滝の音が心地よく、風向きによってはほんのり水しぶきを感じます。
勢いよく流れ落ちる滝と、静かに美しくたたずむ紅葉の美しさの対比は見事です。滝見台から滝つぼへ向かう階段を下り、川面に近づいていくと、秋保大滝の全景が見えます。
その水量の多さと赤く色づいた木々の間から出てくるように見える滝の美しさに思わず言葉を失うほど。
また、秋保地域では11月24日まで散策路の「磊々峡(らいらいきょう)もみじのこみち」や天守閣自然公園のライトアップが行われています。
次は、山形県の山寺です。
1689年に松尾芭蕉が訪れ“閑さや岩にしみ入る蝉の声”と詠んだことで有名な所です。
鎌倉時代に建立されたといわれる山門は登山口で、急斜面に老木の茂る中、大仏殿のある奥之院まで800段を超える石段が続きます。
石段の途中には珍しい形の岩や多くの石碑、石仏があります。夏の深緑のみならず、秋の紅葉も格別です。
山寺全山が カエデ に包まれ、まさに絶景です10月下旬から11月上旬にかけて ライトアップされ、期間中は立石寺境内が光に包まれます。
昼間とはまた違う幻想的な空間が浮かび上がり、山寺と紅葉の美しさが楽しめます。
最後は福島県の中津川渓谷です。
秋の裏磐梯で訪れたい紅葉スポットです。桧原湖、小野川湖と並ぶ裏磐梯三湖のひとつ、秋元湖に流れ込む中津川の源流にある長さ10kmの大渓谷で、急流や高さ100mにも及ぶ断崖絶壁、うっそうとした原生林が連なる秘境の地です。
例年10月中旬頃になるとブナやカエデ、カラマツなどが色づき、錦の絨毯が広がるさまはスケール感たっぷり。
大迫力の紅葉をゆっくり楽しむなら、「中津川レストハウス」脇から渓谷まで階段で下りて行ける「中津川渓谷遊歩道」がおすすめです。
片道約15分、橋の上でも河原でも様々な視点で紅葉を楽しめます。
針葉樹の緑と、広葉樹の赤や黄色が織りなす絶景をのんびり散策しながら堪能出来ます。
皆さまも、ぜひ、これから見ごろをむかえる東北の紅葉を見に行ってみてはいかがでしょうか。
ではここから、東北弁で語る民話をお送りします。今回は宮城県で語られていた民話「蛇婿入り」です。
お話の中に出てくる「やっせない」は「たまらない」、「なじょに」は「どうやって」、「はじがれだ」は「受け付けなかった」、「ふくべ」は「ひょうたん」という意味です。