〈くわばら くわばら欣勝寺〉
むかし むかし、あわて者の雷の子どもが、欣勝寺の古井戸に落ちてしまいました。どうしても外に出られないので、「助けてくれ~!」と大声で叫びました。和尚さんは、井戸にふたをしてこらしめました。雷の子どもは「助けておくれ。桑原へは、二度と雷を落としません」と誓ったので和尚さんは助けてやりました。それからというもの欣勝寺や桑原には、雷は落ちたことがないといいます。以来、「くわばら、くわばら・・・」と唱えると雷は落ちないと言い伝えられています。
〈雷井戸〉
山門をくぐると、すぐ左手にあるのが雷井戸です。「まんが日本昔ばなし」で昭和55年に「くわばらの起り」という題で放送されました。
〈曹洞宗 太宋山 欣勝寺〉
天禄年間(970-973)に清和天皇より分かれた源満仲の開基を伝える真言宗の道場で桑原山欣浄寺と称された古刹でした。その後、安貞2年(1228)曹洞宗の開祖道元禅師が28歳のとき留学から戻り、保養のため有馬温泉に入湯した際に、桑原の地に立ち寄りました。この寺の山が宋の不老山に似ていることから太宋山欣勝寺と命名し、曹洞宗に改宗されました。また、境内には雷の子供が落ちたといわれる雷井戸があります。現在でも、毎年多くの人々が雷難降伏悪魔退散の御祈祷を受けに来られたり、雷難除けのお札、お守りを買い求めに来られます。
公式ホームページ https://www.kinsyoji.jp/