みなさま「おばんです」山形県出身の内藤美保がお送りする「きてみで(来てみて)東北」。
この番組は東北各地の紹介と、東北弁で語る民話をお届けしています。(再生ボタン▶を押すと番組が始まります)
さて、今日紹介する東北の話題は、1月25日土曜に秋田県羽後町で行われる「ゆきとぴあ七曲 花嫁道中」です
昭和61年、「雪国を楽園に」を合言葉に始まったイベントで馬ぞりにゆられながら峠を越える昔懐かしい花嫁道中の様子を再現しています。
昭和40年代、羽後町は秋田県で一番出稼ぎの多い町でした。
冬の間は家庭からお父さんやおじいちゃんがいなくなる家庭がとても多かったのです。
残された家族で雪かきや雪下ろしの作業を行うのは大変なことでした。
こんなことから「雪ふらにゃばえな!」(雪がふらないといいな)「冬だばやだな!」など「冬はいやなもの、暗いもの」という考えを持つ人が増えていきました。
昭和60年当時の若者達が、暗い雰囲気になりがちな冬に、みんなが楽しくなるようなイベントをやろうと考えて、花嫁道中を冬におこなうことにしました。
羽後町では、近年イベントが近づくと、昔とは逆に「雪が降らないこと」を心配するようになりました。
今では、「雪コふって、エガッタんしなあ!」「んだんしな!」などという会話があちこちで聞こえるようになったそうです。
花嫁道中の対象になるのは、結婚を予定している男女か結婚して間もない夫婦で、今回は二組の夫婦が花嫁道中に参加するそうです。
花嫁道中は「道の駅うご」でオープニングセレモニーを行い、午後1時20分に出発します。
提灯を持った先導の後に、花嫁衣裳を入れた長持ちを担ぐ人たちが続きその後ろに花嫁と花婿が乗った馬そりが行進します。
途中の立ち寄り場所では甘酒が振る舞われ紅白のお餅がまかれます。
一番の見どころは、約5km続く七曲峠のキャンドルロードです。
ローソクの灯りに照らされた雪の回廊を歩いて行く情景は、何ともいえず幻想的です。
七曲峠の頂上で花嫁と花婿がビッグキャンドルの点火式を行い、午後7時20分に旧長谷山邸に到着後、良縁祈願祭が行われます。
希望すれば、ここで結婚式や披露宴も行うことが出来るそうです。
その後鏡開き、餅まき・みかんまきが行われ、冬花火でフィナーレになります。
今回は1月25日に秋田県羽後町で行われる「ゆきとぴあ七曲 花嫁道中」を紹介しました。
ではここから、東北弁で語る民話をお送りします。
今回は秋田県で語られていた民話「きつねのはなし」です。お話に出てくる
「こうじ屋」は「酒やみそを作る人」
「かねついだが」は「お歯黒ついたか」という意味です。