今年も残すところ、あと12日。新しい年を迎える前に、今年を振り返ってみませんか。
この「とっておきシネマ」では、2025年にご紹介した映画49作品を一つ一つ思い出し、せっかくなので鳥飼の独断と偏見ではありますが、ベストシネマを選んでみました。名付けて「鳥飼美紀のとっておきシネマ年間ベスト トリデミー賞」です。あくまでも番組で紹介した作品の中からなので、あの大ヒット中の日本映画や米国アカデミー賞を受賞したロマンス物語は含まれていませんが……。
まずは、特に印象的に残っている10作品をピックアップしてみました。ご紹介した映画はどれも私が試写を観て面白いと思った作品ばかり。この作業だけでも泣く泣く選ばなかった作品がたくさんあります。
【トリデミー賞ノミネート作品 ※日本公開順】
3月 7日公開 『ウィキッド』(アメリカ) ▷check!▷ 1月24日配信 2月28日配信 ふたたび
3月20日公開 『教皇選挙』(アメリカ・イギリス合作) ▷check!▷ 3月14日配信
4月25日公開 『今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は』(日本) ▷check!▷ 4月18日配信
6月 6日公開 『年少日記』(香港) ▷check!▷ 6月13日配信
6月13日公開 『おばあちゃんと僕の約束』(タイ) ▷check!▷ 5月23日配信
8月29日公開 『ユニバーサル・ランゲージ』(カナダ) ▷check!▷ 8月16日配信
9月 5日公開 『あなたが眠る間』(韓国) ▷check!▷ 8月22日配信
9月 5日公開 『遠い山なみの光』(日本・イギリス・ポーランド合作) ▷check!▷ 8月29日配信
11月7日公開 『モンテ・クリスト伯』(フランス) ▷check!▷ 10月31日配信
12月5日公開 『殺し屋のプロット』(アメリカ) ▷check!▷ 11月28日配信
以上の10作品の中から、わたくし鳥飼の独断と偏見で選んだベストシネマは、『教皇選挙』です!

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全世界に14億人以上の信徒を有する、キリスト教最大の教派カトリックの最高指導者にしてバチカン市国の元首であるローマ教皇が死去し、新教皇を決める教皇選挙<コンクラーベ>が行われます。中心となる人物は、首席枢機卿であるローレンス。信仰に誠実で、教皇になりたいとは思っていない彼が選挙を取り仕切り、有力候補たちがしのぎを削ります。システィーナ礼拝堂の扉の向こうで3日間の極秘投票が始まり、水面下で蠢く陰謀、差別、スキャンダルの数々が描かれていきます。メディアさえ立ち入りを禁じられ、外部からの介入や圧力を徹底的に遮断する選挙の舞台裏は、ほんのひと握りの関係者以外、知る由もありません。この完全なる秘密主義のベールに覆われたコンクラーベは、750年以上続くルールに基づいているそうで、その流れを観るのも興味深かったですね。そして、映画の公開直後に現実にローマ教皇が亡くなられ、映画と同じように〈コンクラーベ〉が行われたことで、たいへん注目されました。現実世界では新教皇レオ14世が誕生しましたが、映画の中では意外な人物が選ばれ、さらにその新教皇には驚くべき秘密があったのです……。私はてっきり主人公ローレンスが選ばれると思っていたのですが……。そんな物語の面白さに、システィーナ礼拝堂のセットや枢機卿たちの衣装が荘厳で、見応えたっぷり。アカデミー賞では8部門にノミネートされたものの作品賞には選ばれませんでしたが、これぞ、ザ・映画!でした。
以上、2025年「鳥飼美紀のとっておきシネマ年間ベスト トリデミー賞」の発表でした!
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